ニュース 政治 作成日:2011年11月28日_記事番号:T00033996
来年1月の総統選挙で、与党・国民党の現職、馬英九総統と野党・民進党の蔡英文主席の支持率が伯仲し、背水の陣を敷く国民党は、第3の候補である親民党の宋楚瑜主席への票の流出に神経を尖らせている。与党支持層でありながら馬総統の手腕に疑問を持ち、かといって民進党にも投票したくない有権者が、宋主席に投票する可能性が指摘されているからだ。
宋主席(左)は28日、蘇俊賓氏の発言に刑事告発で応えた。「選挙への参戦を阻む意図で、法的に問題がある」との見解だ(中央社)
こうした中、国民党で台南市から立法委員選に出馬した蘇俊賓・元行政院新聞局長は26日、「宋楚瑜氏に投票すれば、蔡英文氏に一票を投じるに等しい」と訴え、支持者も「棄宋保馬(宋楚瑜氏を捨て、馬英九氏を守ろう)」と気勢を上げた。
一方、国民党の長老、郝柏村元行政院長は27日、高雄市内で演説し、「もう一人の候補者(宋氏)も中華民国(の護持)を叫んでいるが、あれはうそだ」と述べ、馬氏への支持集中を訴えた。
台湾の選挙では、複数の候補が出馬した選挙で、有力候補を当選させるため、当選可能性が低い候補への投票を断念させ、有力候補への投票を集中させる「棄保効果」がしばしばクローズアップされる。国民党は、ライバル蔡氏を攻撃する選挙戦のほか、宋氏への票の流出を最小限に食い止めることにも必死にならざるを得ず、「棄宋保馬」の訴えが有権者の票をどれほど左右するか注目される。
民進党の陳其邁広報担当は「国民党と馬総統は功績によって有権者の支持を得るべきだ」と述べ、棄宋保馬の呼び掛けを批判した。
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