ニュース 社会 作成日:2011年12月1日_記事番号:T00034106
台北市が2017年の夏季ユニバーシアードの開催権を獲得したことを受けて、陳雄文副市長は30日、開催によって50億〜100億台湾元(約128億〜256億円)の経済効果がもたらされるとの見方を示した。開催経費は395億元で、既に着工された台北ドームを含む6会場と選手村を新設する。台湾で知名度の高い国際スポーツ大会が初めて行われる意義も大きい。1日付中国時報などが報じた。
台北市汀州路に計画されている市教育大総合体育館。バスケットボールの会場となる(30日=中央社)
経済効果の数字について陳副市長は、大会期間が2週間で、約1万2,000人の選手が来台し、応援団を含む多くの観光客の訪問が期待でき、2009年に高雄市と台北市で開催されたワールドゲームズ、夏季デフリンピック(聴覚障害者デフリンピック)の実績から推定できると説明した。
陳副市長はまた、台北市は開催都市として国際的地位が高まることで経済・産業発展がもたらされ、環境保護の向上など、有形無形のプラス効果が生まれると指摘した。
6県市70会場で熱戦
台北ユニバーシアードの指定競技項目は、▽陸上▽水泳▽サッカー▽テニス▽体操▽バレーボール▽柔道▽卓球▽バスケットボール▽テコンドー──など。開催都市の選択競技として、野球、バドミントン、アーチェリーも行う。
試合会場は台北市を中心に新竹県までの北部6県市70個所となる。このうち64会場は既存施設を使用し、▽台北ドーム▽台北バスケットボール館▽台北テニスセンター▽台北市立教育大学総合体育館A館▽同B館▽中正高級中学プール──が新設される。会場新設を含む開催経費395億元のうち、274億元は民間によるBOT(建設、運営、譲渡)を見込み、残り121億元を台北市と中央政府で折半負担することを予定している。
選手村は新北市林口区に設けられる。3エリアに15階建ての宿泊棟35棟を建設し、2人部屋6,000間で選手1万2,000人の需要に対応する。大会終了後は低価格住宅として利用される予定だ。
中台関係改善が寄与
一昨年のワールドゲームスとデフリンピックは耳慣れない競技が多く、運営は成功したものの国際的な注目度は高いとは言えなかった。しかし「学生のオリンピック」と言われるユニバーシアードは50年以上の歴史があり、台湾にとって初めて「主流」の国際スポーツ大会を開く機会となる。
台湾は1971年の国連脱退以後、国際的な大型スポーツ大会の開催は困難になったため、比較的注目度の低い競技や非オリンピック種目の大会開催で実績を積み重ねてきた。ユニバーシアード開催決定には、過去のこうした努力と実績、および中台関係の改善が寄与しているとみられる。
ブラジルの首都、ブラジリアと争った決選投票について郝龍斌台北市長は「大陸(中国)の持つ3票は台北に投じられたと考えている。大陸側の友好的な態度はこれまで見られなかったもので、馬英九総統の両岸(中台)政策の正しさを証明した」とコメントした。
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