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劉経建会主委が謝罪、蔡主席追及資料に深刻な誤り


ニュース 社会 作成日:2011年12月14日_記事番号:T00034336

劉経建会主委が謝罪、蔡主席追及資料に深刻な誤り

 民進党の総統選候補、蔡英文主席が行政院副院長の任にあった2007年、職位を利用してバイオテクノロジー新会社に国家発展基金の資金を融通し、自身や家族が利益を得たのではないかと国民党陣営が攻撃している「宇昌生技疑惑」で、劉憶如・行政院経済建設委員会(経建会)主任委員兼国発基金招集人が蔡主席の「疑惑」追及に使った当時の機密資料は、実際は蔡氏の行政院副院長退任後のものであるのに在任中のものと誤った説明がなされていたことが民進党側の指摘で明らかになり、疑惑追及の論拠が崩れた。劉主委は13日「誤植があった」と認め謝罪を表明した。14日付自由時報などが報じた。


罪会見を行う劉主委。疑惑の証拠も提示できない拙劣な追及で墓穴を掘ってしまった(13日=中央社)

 同資料は宇昌生技の前身である「TaiMed」への「投資説明書」で、劉主委は日付を07年3月31日付と説明していた。同資料で蔡氏が主要責任者として名前を連ねていたことから、劉主委と国民党立法委員の林益世氏らは、後に董事長に就任する新会社の設立を行政院副院長として主導し、自身への利益誘導を画策したのではないかと「疑惑」を追及していた。ところが同資料の実際の日付は蔡氏が行政院副院長を退任した後の同年8月19日で、3月31日という日付はもともと空白の個所に後で書き足したものであることが民進党陣営の指摘で判明し、国民党側は批判の根拠が崩れた。

 民進党の陳其邁スポークスパーソンは、「単なる日付の誤りではなく文書偽造だ。文書偽造によって選挙情勢に影響を与えようとしたことに劉主委に改めて説明を求める。また日付の書き足しを行ったのは誰なのか、背後の黒幕は誰なのかはっきり説明すべきだ」と非難した。同党は14日午後、劉主委らを公職人員選挙罷免法違反などで告発した。

 なお、劉主委は「誤植」の原因について「民進党政権時代の書類に漏れがあったため」と説明した。