ニュース その他分野 作成日:2011年12月15日_記事番号:T00034384
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の楊毅報道官は14日、中台間の海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)に基づくアーリーハーベスト(早期の実施・解決項目)の関税引き下げで、中国が輸入した台湾産品の関税減免額は1~10月で1億米ドルを超えたと発言。ゼロ関税適用対象の品目割合は今年の14%から来年1月1日より94%に拡大し、さらなる貿易拡大を促すとの見方を示した。15日付工商時報などが報じた。
楊報道官は、台湾産ナシ輸入の即日開放も発表した。これにより中国の台湾産果物に対する輸入開放は23品目に達した(14日=中央社)
楊・国台弁報道官は定例記者会見で、1~10月に中国が台湾から輸入した関税引き下げ対象の産品は延べ2万4,256件、総額34億5,600万米ドルで、関税減免額は1億200万米ドルに上ったと説明した。また、台湾が同時期に中国から輸入した関税引き下げ対象産品は1万2,424件、総額8億1,900万米ドルで、減免額は1,800万米ドルだった。
楊報道官は、関税引き下げの恩恵を受けている台湾企業のうち半数以上が、ECFA発効前は中国に対象産品を輸出していなかったと指摘。ECFAによって、台湾企業が中国に輸出する産品の範囲が広がり、急成長していると説明した。
対中輸出、通年で過去最高へ
台湾・経済部国際貿易局(国貿局)の統計によると、関税引き下げ対象産品の中国向け1~10月輸出額は前年同期比12.6%増の166億8,000万米ドルで、中国向け輸出全体の16%を占めた。通年では200億米ドルに達し、中国向け輸出総額を過去最高の1,200億米ドルに押し上げる見通しだ。
1~10月に伸びが目立った工業製品は▽研磨装置、547%▽車両用照明器具、268%▽タイヤ、200%──など。アーリーハーベスト対象の農産物の中国輸出は9,570万米ドルで、前年同期比で1.5倍となった。中でも冷凍サンマが1,061%増と激増した。
国貿局は、今年ゼロ関税となった製品は76品目にすぎなかったが、来年は紡織、機械、石油化学、農産物などで526品目まで増え、対中輸出の成長に貢献するとの予測を示した。
金融交流、さらに拡大
楊・国台弁報道官によると、サービス分野では、中国資本による台湾投資で台湾当局に認可された案件は、アーリーハーベスト対象で36件、投資または増資額は計1,654万米ドル。台湾資本による中国投資では、会計士事務所5社が1年有効の臨時執行会計審査業務許可証を取得しており、金融機関以外の82社が単独出資または合弁での企業設立に認可を受けている。金融機関は13社が認可を受けた。
台湾資本の銀行は6行の中国支店が近く満1年を迎える。中国事務所の支店昇格も次々と認可されており、来年には中国支店が11店まで増える見通しだ。行政院金融監督管理委員会(金管会)関係者は、来年は中国資本の銀行が台湾の銀行に出資したり、台湾の銀行が中国で台湾企業向けの人民元業務を行うことが可能になると期待している。
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