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足裏マッサージで血圧下がる、初の科学的データ


ニュース 社会 作成日:2011年12月16日_記事番号:T00034386

足裏マッサージで血圧下がる、初の科学的データ

 疲労の回復や病気の治療などに効果があるとされ、リフレクソロジー(反射療法)とも呼ばれる足裏マッサージ。日本人観光客の中には、これを楽しみに台湾を訪れる人も多い。
台湾では1978年に、スイス人のジョセフ・オイグスター(中国名:呉若石)神父が持病のリウマチ治療のために始めたのがきっかけで、一般に広く知られるように。82年には国際若石健康研究会が設立され、全土で足裏健康法がブームになったが、その効果については科学的な根拠がなく、単なる民間療法とみなされていた。

 ところがこのほど、台湾人研究者が足裏マッサージに血圧を下げる効果があることを科学的に証明した。米セラピー医療誌「Alternative Therapies In Health And Medicine」に世界で初めて足裏マッサージの謎を解く論文を発表したのは、台北栄民総医院の郭正典・教学研究部医学研究科主任と、呂万安・元台北市立聯合医院仁愛院区中医科主任。

 郭主任は、足裏マッサージで体調が良くなった体験から興味を持ち、8年間研究を続けてきた。呉神父の足裏マッサージの理論と施術法を採用し、健康な人17人と冠動脈(心臓に酸素を供給する動脈)疾患のある患者20人を対象に、マッサージ後に心電図を測定したところ、健康な人の場合、マッサージ前は36.6だった副交感神経の活性度が、施術30分後47.2に、1時間後50.7に上昇。冠動脈疾患の患者にも同様のデータが現れた。また、健康な人の血圧は、平均して施術30分後は11%、1時間後は同9.3%下がり、冠動脈疾患患者の場合はそれぞれ5.6%、7.3%下がったという。

 副交感神経が活性化すると、心拍がゆっくりになり、体がリラックスした気持ちのよい状態になる。研究データは足裏マッサージが人体をリラックスさせることを科学的に証明し、足裏健康法にお墨付きを与えるものとなった。呉神父にとっても大変な朗報に違いない。