ニュース 社会 作成日:2011年12月22日_記事番号:T00034499
苗栗県後龍鎮で16日、ホームレスの男性が道に倒れているのが見つかった。男性は救急車で行政院衛生署苗栗医院に運ばれたが、脳内出血が深刻な状態だったため、急きょ台中栄民総医院へ移され、緊急手術が行われることになった。
手術には本人あるいは家族の同意書が必要だ。が、男性はホームレスだったため、警察が探したものの家族は見つからなかった。医療法では緊急のケースの場合は、手術の同意書はなくてもよいと規定されているが、栄総は手術を見送った。その結果、男性は翌日、中枢神経衰弱で帰らぬ人に。
警官は「患者を見殺しにするなんて」と、台中栄総を強く批判したが、これに対して栄総は、男性が運ばれてきた時点で意識障害を表す指数(正常は15点満点で、点数は小さいほど重症)が3という深い昏睡状態で、レントゲンや心電図などの検査を行ったが、脳圧が高すぎて手術が不可能だったと弁明。2度にわたって心肺蘇生法(CPR)を行うなど、「全力で患者の治療に当たった」ことを強調した。
その後、男性の遺体は、台中栄総から中山医学大学付設医院(台中市)に移され、冷凍保存されることになったが、栄総は遺体の引き渡しを拒否。警官が持参した遺体の冷凍保存を指示する公文書が、中山医大医院宛てであることを理由に、台中栄総宛ての正式な公文書が必要だとつっぱねたのだ。
双方の間で長らく押し問答が続き、困った警官が検察に連絡したところ、公文書を発行した当の検察官、劉海倫さん(女性)は、「私がサインした公文書が、役に立たないって?!」と激怒。台中栄総の担当者を公務執行妨害で事情聴収するように命じた。
これには台中栄総側も驚き、慌てて男性の遺体を中山医大医院に引き渡したという。台中栄総の担当者によると、警察官が身分証を提示せず、公文書に地検署の公印がなかったことから、詐欺グループではないかと疑い、遺体の引き渡しを拒否したという。
手術の同意書にしても、遺体の引き渡しにしても、台中栄総が「慎重派」だったことが、裏目に出たといえそうだ。
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