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林森北路の小姐、馬祖に「島流し」


ニュース 社会 作成日:2012年1月4日_記事番号:T00034667

林森北路の小姐、馬祖に「島流し」

 「島流し」というと江戸時代以前の罪人の哀れな姿を思い浮かべるが、現代の台湾で、不運な女性たちがその憂き目に遭っていたことが分かった。といっても、暴力団による違法な行為だが…。

 主犯格は暴力団組織、竹聯幇のメンバーで複数のグループを率いる陳林容疑者(60)だ。監禁などの疑いで陳容疑者を12月31日に逮捕・送検した新北市警察局によると、陳容疑者は林森北路の複数の店で用心棒業を営むかたわら、高利貸しによって女性を追い込み無理やり店で働かせていた。そして、言うことを聞かなかったり、売り上げが悪く借金を返せなかったりすると、強制的に馬祖送りにして店で働かせていた。現地では女性たちを同じ場所に住まわせ、逃げないように管理していた。

 警察は陳容疑者の逮捕に伴い、馬祖の南竿で3人の「島流し小姐」を保護した。3人はそれぞれ20数万元の借金を負わされて馬祖に送られていた。待遇は最悪で、1クール15日間勤務してやっと1週間の「台湾に戻れる休暇」がもらえるのみ。収入はすべて取り上げられ、つらい貧乏生活を強いられていた。また、3人とも麻薬常用癖が見られ、中国大陸から麻薬を入手した疑いがあり、警察は入手ルートについても解明していく方針だ。

 地元住民によると、馬祖の店で働いていた女性は2週間に一度入れ替わり、見た目はいまひとつで年齢も比較的高い人ばかりだった。ただ馬祖の場合、本当に女性と遊びたい客は目の前の中国大陸に渡るため、店は接待や商談などのために訪れる客ばかりで、その意味で仕事は楽なのだそうだ。そして、場の雰囲気を盛り上げるため女性の存在は不可欠で、ちなみに容姿はいまいちでも客受けする人が多かったという。

 なお、田舎のため女性たちは一目でそうした職業と分かるほど目立ち、「勉強しないならあの女たちと店で働きなさい!」と子供をしかる際の反面教師役にもなっていたという。