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MRT新荘線開通、台北中心部まで24分


ニュース 運輸 作成日:2012年1月6日_記事番号:T00034746

MRT新荘線開通、台北中心部まで24分

 台北市と新北市三重区・新荘区を結ぶ台北MRT(都市交通システム)新荘線が5日開通し、延べ5万8,000人が利用した。開通により、輔仁大学前の輔大駅(新北市新荘区)から忠孝新生駅(台北市)までがわずか24分で結ばれ、特に三重区・新荘区民約10万人の通勤・通学の利便性が大きく向上する。6日付中国時報などが報じた。


新荘線開通第1便に乗車しようと大勢の人が詰めかけ、輔大駅改札では入場者制限が行われた(5日=中央社)

 今回は新荘線のうち輔大駅から、蘆洲線と合流する大橋頭駅(台北市大同区)までの7駅、8.2キロメートルの区間が開通した。輔大駅から先の、丹鳳、迴龍、新荘機廠駅はハンセン病療養施設、楽生療養院(新荘区)の用地買収問題で、工事スケジュールが遅れている。5日は輔大駅から延べ1万6,000人、新荘駅からは1万3,000人が乗車した。2月4日までの1カ月間は悠遊カード(イージーカード)利用で新荘線は無料で搭乗でき、運営会社の台北捷運公司は1日当たり10万人の利用を見込んでいる。

 ある新荘区民は、台北市のどこに行くにも1時間以上かかっていた生活から解放されると語った。輔大生は、バスを2回乗り換え、1時間半かけて通学していたが、渋滞の心配がなくなったと喜んだ。一方で、7分に1本の運行では待ち時間が長すぎる、新荘線と蘆洲線がいずれもオレンジ色で表示されているため、見分けがつきにくいなどの不満も聞かれた。

新北市で仕事も生活も

 新北市経済発展局の江俊霆局長は、新荘線開通で、住宅価格が比較的安い新荘区や三重区に人を呼び込むことができると指摘。新北市はこれまでの製造拠点から、オフィスやサービス業の集積地に生まれ変わり、朱立倫新北市長が推進する地元就職を後押しできると語った。

 不動産仲介大手、信義房屋は、新荘線開通の影響で沿線の住宅物件の同社サイト閲覧数が49%増えたと指摘した。21世紀不動産(センチュリー21)によると、沿線に当たる三重区の住宅価格は5~8年の中古物件で1坪当たり32万台湾元(約82万円)、新築で38万~40万元だという。

MRT利用者、近く50億人突破

 新荘線が加わったことで、台北MRTは駅数が101に増え、路線網は110キロメートルに広がった。来月にも搭乗者数が延べ50億人を突破する見通しだ。