ニュース 社会 作成日:2012年1月9日_記事番号:T00034750
高雄国際空港(小港空港)の地上勤務を請け負う台湾航勤高雄支社は6日夜、春節(旧正月)を前に忘年会(尾牙)を開催した。1年の労をねぎらい、新年の活力を養うはずの忘年会が董事長のあいさつで一変。従業員200人以上が怒りに身を任せ「ちゃぶ台返し」、豪華料理が乗ったテーブルを次々にひっくり返し始めたのだ。
実は同社では11月、労使間で賃上げとボーナスについての話し合いが持たれていた。労組は当初7%の賃上げを要求したが協議の結果5%アップで譲歩、忘年会の場で石炳煌董事長が従業員に発表することになっていた。
ところが、同社が空港近くの駐車場を借り、テーブル26卓を並べて盛大に忘年会を開始する段になって石董事長は、他の董事・監事を説得できなかったとして合意内容の発表を拒絶。あいさつでこれに言及することはなかった。
従業員は忘年会で賃上げの確約を得て、めでたく春節を迎えられると期待していたにもかかわらず、董事長のあいさつには賃上げの「ち」の字も出てこない。3品目の料理が運ばれてきたころ、とうとう「約束が違う」と怒り心頭に達した一人がテーブルをひっくり返して抗議の意を示すと、他の従業員も次々とこれに続き、たちまち会場は料理や食器が飛び散る大荒れの様相となった。
結局、従業員は立ち去り、幹部や来賓だけが会場に取り残された。無理やりわびしい忘年会を続行しようにも、来賓もわずかばかりの料理を口にしてそそくさと帰っていった。
ちなみに来賓の中には、労働者問題を監督する高雄市労工局の鍾孔炤局長の姿もあった。鍾局長は「春節の空港運営に問題が出ないよう、すみやかに協議の場を設ける。解決できなければ仲裁に介入することもある」と語った。
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