ニュース 社会 作成日:2012年1月10日_記事番号:T00034781
東京都台東区で台湾人留学生の女性、林芷瀅(22)さんと朱立婕さん(23)が刃物で殺害された事件は、警視庁に指名手配を受けていた張志揚容疑者(30)の自殺で幕を閉じた。

メディアの質問に応対する張容疑者の父親は、傷心のあまり声を絞りだすのがやっとだった(9日=中央社)
張容疑者は、9日午後6時20分ごろ、逃亡先の愛知県名古屋市で警視庁の捜査員に発見され、任意同行に応じて警察車両で市内の中警察署に向かった。車内では「林さんと朱さん、自分の家族や親戚に申し訳ない」と話していたという。警察署に到着したところで、突然ズボンから果物ナイフを取り出して自分ののどを刺し、直ちに病院に運ばれたが7時56分に死亡が確認された。
捜査員は任意同行に当たって身体検査を行ったが、不徹底だったためナイフを発見できなかった。これについて10日付中国時報は「2人の人命を奪って逃げた凶悪犯に対し、身体検査をしっかり行わなかったことはとても信じられない」という台湾警察関係者による批判の声を伝えた。なお、張容疑者はファンだったアイドルグループ「SKE48」の公演が開かれていた「SKE48劇場」のあるビル内で発見されており、台湾メディアは「殺人を犯してまでアイドルの追っかけ」と、あきれた様子で伝えている。
中国時報はまた、張容疑者の自殺によって犯行の動機など事件の真相は解明が不可能になり、被害者遺族による賠償請求は困難になったと報じた。張容疑者が成年で独立した人格を持っている以上、台湾の法律では親や兄弟への賠償請求はできず、最高210万台湾元(約540万円)の被害補償金が政府より支給される「犯罪被害人保護法」も、適用を犯罪行為が中華民国の領土内で起きた場合に限定しているという。
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