ニュース 政治 作成日:2012年1月12日_記事番号:T00034859
総統選挙は与党・国民党の現職、馬英九候補と、野党・民進党の蔡英文候補が接戦を繰り広げつつ、あさっての投票日を迎える。12日付蘋果日報によると、国民党は50万票差で、民進党は10万〜20万票差で、共に自陣営の勝利を見込んでいる。
投票を呼び掛けるため苗栗県を訪れた蔡候補に、熱狂的支持者が上着を脱いでサインを求めた(11日=中央社)
今回の総統選の有権者数は過去最高の1,809万人。投票率を76〜78%と想定すると、当選ラインは約690万〜700万票となる。立法委員選が同時に行われること、親民党の宋楚瑜候補を合わせて3人の候補者で戦われ高い関心が見込めることから、投票率は前回2008年の76.33%よりは上回るという予想が多い。
当日の天気は北部で雨、中南部は晴れと予想されており、この場合、北部を支持基盤とする国民党は、有権者が投票所に足を運ばず不利との見方がある。一方、蔡候補は若年層で支持率が高いものの、若年層はただでさえ投票率が低い上、天気が悪ければ本籍地に帰って投票する意欲が著しく落ちるとして、民進党にマイナスとの見方もある。
大勝再現はあり得ず
08年の総統選では、有権者が陳水扁政権の迷走に愛想を尽かしていたため、馬英九候補が民進党の謝長廷候補に221万票もの大差で勝利した。今回は大勝が再現することは考えられず、国民党と民進党は共に、陳前総統が約3万票差で勝利し、全体としてほぼ互角だった04年を参考に選挙情勢を分析している。
04年の総統選では、民進党が南部で大勝して北部の負けを補った。今回も「北部・国民党、南部・民進党」の支持基盤の傾向に変化はない。地域別の投票動向で鍵になるのは、台中市・彰化県・南投県の中部で民進党が互角の接戦に持ち込めるか、台北市・新北市・基隆市の北部で、国民党陣営がどの程度リードできるかにあるとみられる。
連戦氏、「馬候補に投票集中を」
馬候補の再選を左右する大きな要素が、かつて国民党から分かれた親民党の宋楚瑜候補が、どの程度の票を獲得するかだ。
04年の総統選で共に正副総統候補としてペアを組んだ連戦・国民党名誉主席は11日、宋候補に対し「分裂の結果をよく考えよ」との公開での呼び掛けを行い、泛藍(汎国民党陣営)支持の有権者に対し、馬候補に票を集中させるよう求めた。連名誉主席は「00年の総統選では、国民党陣営が分裂した結果、腐敗集団が台湾を統治する結果を招いてしまった。中間層および宋候補を支持する有権者は、大局に基づいて正しく考えてほしい」と呼び掛けた。
「馬候補有利か」
なお、最終盤の情勢について高雄大学法政系の廖義銘副教授は、「蔡候補が大連立構想を打ち出したことは、自身を不利と見ていることが反映されている。一方、国民党がこれに大きく反応しないことは、同陣営の自信を表している」との国民党有利との見方を語った。
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