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馬総統、勝因は北部での大勝【表】


ニュース 政治 作成日:2012年1月15日_記事番号:T00034898

馬総統、勝因は北部での大勝【表】

 一部で接戦も予想された総統選挙は、馬英九氏が約80万の票差をつけて危なげなく再選を果たした。前回2008年は馬氏が民進党候補に約220万票差で圧勝したが、今回は党勢立て直しに成功した民進党が健闘して得票差は100万票以下になるとみられていた。投票結果からは、地盤の北部で大勝し、南部での負けを抑えたことが馬氏の勝因であることが分かる。

 馬氏は地盤の台北市で約29万票の差を付けた。10年の市長選で、蔡英文氏が朱立倫氏を10万票差に追い詰め、民進党が今回の市長選で重点地域とした新北市でも約24万票をリード。両市で53万票もの大差をつけた。

 客家の多い桃園県、新竹県市、苗栗県でも、馬氏が計43万票の差をつけた。蔡氏は客家の血を引く「客家妹」であることを訴えたが支持が得られず、民進党にとって客家票の開拓が依然として困難なことをうかがわせる結果となった。基隆市を含めた北部全体で馬氏は100万票以上リードした。

 一方、彰化県と雲林県を隔てる濁水渓以南での負けを53万票に抑えることができた。民進党は同地域で75万票差をつけることを目標としていたため、あてが外れる結果となった。蔡氏と副総統党候補の蘇嘉全氏の故郷の屏東県でも、約6万票差と期待していたほどの勝利ではなかった。このため15日付中国時報は、民進党にとっての濁水渓の防御線は以前ほど堅固ではないと報じた。

 両陣営が決戦の舞台と位置づけていた中部でも国民党の優位は揺るがなかった。中でも、一昨年の市長選で現職・胡志強氏に3万票余りの僅差で敗れた蘇嘉全氏が立候補したことで注目された台中市は、約11万票の差が開いた。

 なお東部の宜蘭県、花蓮県、台東県でも、蔡氏の得票数は前回08年と比べてあまり伸びなかった。

 県市別では馬氏が15県市を抑え、蔡氏は7県市にとどまった。