ニュース 政治 作成日:2012年1月15日_記事番号:T00034899
総統・立法委員の同日選挙が14日行われ、総統選は国民党の現職、馬英九氏が689万票を獲得。野党・民進党の蔡英文氏を約80万票差で破り再選を果たした。投票率は74.38%で、過去5回の総統選で最低だった。馬氏は中台関係の改善など過去3年半の実績を基に「安定と繁栄」をアピールし、有権者の支持を得た。蔡氏は、当選した場合、中台関係が不安定になるとの懸念を払拭できなかった。
馬氏は、台北市の選対本部前に集まった支持者らを前に、Vサインで勝利を祝った(14日=YSN)
中央選挙委員会の最終集計によると、馬氏の得票数は689万1,139票(得票率51.60%)。蔡氏は609万3,578票(45.63%)で、馬氏の再選を左右するとの観測もあった親民党候補、宋楚瑜氏はわずか36万9,588票(2.77%)の得票にとどまった。
馬氏は大勝した前回2008年の765万票から、票数で76万票、得票率で約7ポイント減らした。ただ、前回が陳水扁政権の迷走を受けての極端な大勝だっただけに、馬氏は「今回の結果は大体予想通りだった」と語った。
馬氏は当選後の記者会見で、選挙結果について、「中華民国憲法の枠組みの下での『統一せず、独立せず、武力行使せず』という主張がおおかた受け入れられた。これこそが『台湾の共通認識』だと思う」と述べた。
今後の対中政策の進め方については、「経済が先で政治は後、簡単なものを先にして難しいものは後に」のこれまでの原則に従って段階的に進めていく。政策のスピードを上げる可能性はあるが、必ず民意の支持の下でやっていく」と語った。
蔡氏は党主席辞任を表明
一方、蔡英文氏は記者会見で支持者におわびをするとともに、馬氏の当選に祝意を表し、「今後の4年間、人々の声に耳を傾け、期待に背くことが決してないよう望む」とコメントした。
蔡氏はまた、党主席を引責辞任すると表明した。次期16年の総統選への出馬の意欲を問われた際は、「わたしは通常、一つの段階が終わった後、次の段階では前のことを考えない」と述べ、消極的な意向を示した。
ただ、陳前総統の汚職事件などによる低迷から党勢を立て直した功績は大きく、同党の重要幹部では呂秀蓮前副総統が慰留する意向を示した。年齢もまだ55歳と若く、蔡氏の意欲次第では次回も立候補できるチャンスがありそうだ。
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