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大リーグ移籍のチェン、「日本で野球できてよかった」


ニュース 社会 作成日:2012年1月17日_記事番号:T00034929

大リーグ移籍のチェン、「日本で野球できてよかった」

 2004年に日本プロ野球界入りし、中日ドラゴンズの一員として09年に最優秀防御率(1.54)を獲得するなど活躍した台湾出身のチェン・ウェイン(陳偉殷、26)投手が、米ボルチモア・オリオールズと3年契約を結び、かねてからの念願だった大リーグ入りを実現した。16日に名古屋で退団会見を行ったチェンは「日本で野球ができてよかった。中日には本当に感謝している」と述べ、米国での活躍を誓った。

 18歳で日本に渡ったチェンは、活躍が期待されたものの、一軍で活躍できるようになるまでには5年の年月がかかった。苦しい時代について本人は「言葉、食べ物、移動、ほかにも一部の人種差別など、環境への適応に苦労した」と話す。その後、必死に日本語を勉強してチームに溶け込み、07年には左ひじの故障から一時育成選手としての契約となったが、08年には支配下選手として再契約、09年に一気に才能を開花させた。

 09年に比べ10年、11年シーズンは低調な成績となったものの、「最高と低迷の両方を経験できた」と前向きにとらえ、「大リーグ挑戦の時が来た」と決意したそうだ。

 今回、オリオールズ入りを決めたチェンが選択した背番号は「16」。これはチェンが大リーグでのプレーを夢見始めたという高校時代に付けていた背番号で、当時、ドジャースで活躍していた野茂英雄投手が付けていた番号でもあり、「背番号16はぼくにとって意義深い数字」と語った。

 なお日本では「中5〜6日」の登板間隔だったが、米国では試合数が多く「中4日」となるため、チェンは「筋力を付けることが最初の目標となる」と話す。また日本で言葉の重要性を身に染みて感じたため、渡米後すぐに英語の特訓を受ける予定だ。

 「日本での8年間で多くのことを学んだ」というチェン。「日本経由の台湾人大リーガー」として、ぜひとも活躍してもらいたいものだ。


オリオールズのユニフォームを着て同球団代表と握手を交わすチェン・ウェイン(左)(16日=中央社)