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中国のPTA増産、台湾メーカーに圧力


ニュース 石油・化学 作成日:2012年1月20日_記事番号:T00035027

中国のPTA増産、台湾メーカーに圧力

 中国では今年、化繊原料の高純度テレフタル酸(PTA)が年間1,150トン増産されるほか、東南アジア産PTAに対する関税が撤廃される。これにより、台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)、遠東新世紀(ファーイースタン・ニューセンチュリー)、中美和石油化学(CAPCO)などの台湾メーカーは価格圧力にさらされる見通しだ。20日付経済日報が伝えた。

 市場関係者は「アジアのPTAメーカーは、昨年上半期まで稼働率が90%を維持できたが、下半期には80%まで低下している」と話した。中国のPTA増産規模が川下の繊維業者の生産拡充分を上回っているほか、東南アジアとの競争もあり、稼働率が75%前後まで低下しているメーカーもあるという。

 現在、中国のPTA輸入先は台湾、韓国、タイで、輸入量全体の97%を占める。これまでは、3カ国・地域に対する中国の輸入関税は同一だったが、今年から東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3の自由貿易協定(FTA)により、中国で韓国・タイ産PTAに対する関税が撤廃された。台湾産PTAは1トン当たり50米ドル前後の関税がかかるため、価格競争力で不利な立場に置かれている。