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60年に一度の「水龍年」、出産ラッシュの気配


ニュース 社会 作成日:2012年1月30日_記事番号:T00035040

60年に一度の「水龍年」、出産ラッシュの気配

 春節(旧正月)の元日を先週23日に迎え、辰年がスタートした。中華圏では「辰年は縁起が良い」という考え方が根強く、今年は60年に一度の「水龍年」(干支のうち十干の「壬」と十二支の「辰」が重なる年)で特に運気が強まると言われている。そのため出産ラッシュが予想され、実際に産後センター(出産後の女性と新生児をケアする宿泊施設)では、既に予約の争奪戦が繰り広げられている。

 ある産後センターでは、7月中旬まで満室、中には早くも9月の予約を入れた人もいるらしい。9月に出産予定ということは、現在は妊娠3カ月前後、つまりこの女性は妊娠が判明してすぐに予約したということになる。早くてもたいてい妊娠4カ月を過ぎてから予約するのが普通だそうだが、今年ばかりはのんびり構えていられないようだ。

 そもそも産後センターとは、中国語で「坐月子中心」と呼ばれる。「坐月子」とは、出産後の約1カ月間、できるだけ身体を休める 中国の伝統的な習慣のことだ。同センターは出産後の女性のニーズに応えるべく、栄養満点な1日6回の食事、専門家による母体と新生児の24時間完全看護といった手厚いサービスを提供している。新生児の沐浴や授乳のコツなども教えてもらうことができ、至れり尽くせり。そのため費用は高く、台北市や新北市では一泊5,000台湾元以上もする。しかし、「産後のケアが一生の健康を左右する」と信じられている台湾では多くの女性が坐月子を重視しており、少々高くついても坐月子中心を利用する人は多い。1週間、10日、20日以上とまとまった日数を利用する人がほとんどだという。

 一方、台湾南部では利用料が比較的安く、高雄市のとある大規模な産後センターは一泊3,000~4,000台湾元から。やはり今年は8、9月まで予約が入っているという。

 台湾全土で高まる辰年ベビーブーム。旧暦の年末には恐らく、なんとしても辰年の子供を産もうと帝王切開をしてくれる医師を求め、予約が取れないといった話も聞こえてくることだろう。