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中国人自由旅行拡大へ、11都市住民に


ニュース 商業・サービス 作成日:2012年2月4日_記事番号:T00035201

中国人自由旅行拡大へ、11都市住民に

 馬英九総統は3日、3月にも中国人の台湾自由旅行の試験開放対象を、現行の3都市住民から11都市に拡大すると発言した。中台の観光協会が今月7~8日に香港で開放都市の最終確認を行うようだ。実現すれば、中国人旅行者数が今年も過去最高を更新し、航空会社、ホテル、旅行会社、飲食店、観光バスなど観光業界に大きな恩恵をもたらすことが見込まれる。4日付経済日報などが報じた。


馬英九総統(前左1)は、昨年の外国人旅行者では中国人が最多の3割を占めたが、日本、東南アジアからの訪台も多かったと強調した(3日=中央社)

 中国人の台湾自由旅行は昨年6月28日から、北京、上海、アモイ市民に対象を限定して解禁されている。観光業界の中台窓口機関、台湾海峡両岸観光旅遊協会(台旅会、台湾側)と海峡両岸旅遊交流協会(海旅会、中国側)の秘書長が来週会談し、▽天津▽南京▽広州▽深圳▽杭州▽成都▽重慶▽済南──の8都市が加えられるとみられる。西安が入る可能性もある。また、中国人に対する訪台手続きの簡素化、団体ツアーの実施拡大も協議するもようだ。

 大手旅行会社、鳳凰旅行社の廖文澄総経理は、開放対象拡大は旅行業者にとって好材料だと評価した。ただ、中国人自由旅行者の訪台目的は7割が親族や友人訪問で、観光は3割にすぎず、観光業界が受ける恩恵には限りがあるとの認識だ。このことから、一度台湾を訪れた中国人に対して手続きを簡素化すると効果が大きくなると提言した。

外国人旅行者、4年後に1千万人目標

 昨年6月の解禁から年末までの中国人自由旅行者は約3万人で、1日当たり162人にとどまった。今年に入ってからは1日当たり331人まで増えたが、上限500人には届いていない。中華民国旅行公会全国聯合会の姚大光理事長は、開放対象都市を追加しても直ちに上限に迫ることはないが、中国の労働節(メーデー、5月1日)連休には急増すると予測した。

 馬総統の発言は、商工団体の春節(旧正月)新年会でのあいさつの一部。毛治国交通部長は、1日当たりの受け入れ人数も現行の500人から今後引き上げが可能との認識を示した。

 また、昨年延べ608万人で過去最高となった来台外国人旅行者について、毛交通部長は2016年にも延べ1,000万人の大台を突破すると期待感を示し、政府も民間と協力して努力すると表明した。