ニュース 社会 作成日:2012年2月8日_記事番号:T00035257
長栄集団(エバーグリーン・グループ)を一代で築き上げた張栄発総裁が7日、全資産を死後に慈善事業に寄付すると表明した。フォーブスの長者番付によると、その額473億台湾元に上る。
張栄発氏。船舶会社の一介の実習生から身を起こし、世界的な運輸グループを築いた(7日=中央社)
「一生現役。オフィスで倒れる日まで働けたら本望だ」と語る張総裁は現在85歳。寄付表明には、自分の子どもたちを含め、次世代の若者に社会貢献の気持ちを忘れないでほしいという願いが込められている。
それにしても、450億元以上の全財産を公益のために寄付するとは大変な判断だ。子供たちには「生活できればそれでよい。さらに稼ぎたかったら自分で頑張れるべきだ」と語る。
台湾では最近、鴻海科技集団(フォックスコン)の郭台銘董事長が1,500億元、潤泰集団(RUENTEX)の尹衍リョウ総裁(リョウは木へんに梁)が1,000億元、レストランチェーン王品集団の載勝益董事長が40億元と、企業家による多額の寄付表明が相次いでいる。張総裁の資産も合わせると合計3,000億元余り。これは内政部の年間予算の2倍に当たる驚くべき金額だ。こうした「寄付ブーム」は、資産の大半を寄付した米マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏の影響なのかもしれない。
中華圏では家族の繁栄こそが幸せと考える伝統があり、台湾では今でも、大きく成長した後も家族経営を続ける企業は少なくない。そうした文化があるからこそ、張総裁のような「子孫に美田を残さず」という決断は、美徳だと高く評価されるわけだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722