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初の台湾生産、カムリHV登場


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2012年2月17日_記事番号:T00035485

初の台湾生産、カムリHV登場

 トヨタ自動車の台湾総代理店、和泰汽車は16日、台湾初の現地生産ハイブリッド車(HV)「カムリハイブリッド」を発売した。価格は市場予測を20万台湾元も下回る106万9,000元(約285万円)からと、ガソリン車種を7万元上回る程度に抑え、初年度1万2,000台を狙う。台湾における需要を好感する同社は、輸入車を含むHV全体の販売台数が今年は昨年の4.5倍に急増するとみており、今年を「HV元年」と位置づける。17日付経済日報などが報じた。


和泰汽車はカムリハイブリッド発売に当たり、台北101ビルに台湾ヒノキを描く広告を打って環境保護のコンセプトをアピールした(同社提供)

 和泰汽車が今回発売したカムリハイブリッドは▽Hybrid−G、106万9,000元▽Hybrid−V、119万9,000元▽Hybrid−Q、139万9,000元──の3タイプ。即日全土のトヨタショールームで展示を開始した。

世界6番目のHV生産拠点に

 和泰汽車傘下の国瑞汽車が台湾でカムリハイブリッドを生産することで、台湾はトヨタにとって日本を除く世界で6番目のHV生産拠点となった。これについて和泰汽車は「台湾自動車産業における省エネ技術発展のマイルストーンとなる」と強調した。 国瑞汽車は、カムリハイブリッドの部品のうち、エンジンやトランスミッションを除く50%以上を自社調達しており、台湾メーカーの製造技術と部品供給体制が高い評価を受けた証しだと胸を張った。なお国瑞汽車は昨年、既にガソリン車の生産縮小計画に着手しており、今後はHVを生産の中心に据える方針だ。

 和泰汽車の蘇純興総経理は、「HVはこれまで高すぎて手が出せないといったイメージがあったが、昨年同社が導入したレクサスのHV入門車『CT200h』が好調で、台湾におけるHV需要が予想を上回ることが分かった」と話す。

販売量確約でコスト引き下げ

 これを受けて和泰汽車は、今回の台湾生産に当たりトヨタ自動車に対し一定量の販売台数を確約することで輸入部品のコストを引き下げることに成功し、市場予測を大きく下回る価格設定を実現した。

 同社は、今後カムリシリーズ販売全体の60%をHVモデルが占めるほか、輸入ブランドのレクサスでも今年はHVの販売比率が70〜80%に拡大すると見込んでいる。

 和泰汽車のHV販売台数は、同車種購入に対する貨物税減税制度が導入された2009年が2,034台、10年が3,560台、東日本大震災が発生してサプライチェーンが打撃を受けた昨年も4,500台と着実に増加しているが、現地生産を開始する今年は一気に2万台までの大幅増を見込む。