ニュース 社会 作成日:2012年2月21日_記事番号:T00035514
台湾に毎年少しずつ、背が伸びる橋があるのをご存知だろうか?東部の大河川、秀姑巒渓(全長約81キロメートル)に架かる花蓮県の「玉里大橋」だ。全長575メートルのこの橋は、35年間で56センチも背が伸びたというから驚きだ。
玉里大橋が成長し続けているのは、フィリピン海プレートとユーラシアプレートのぶつかり合う位置にあることが原因だ。地下で2つのプレートが衝突するために、橋脚が毎年2〜3センチメートルずつ押し上げられ、まるで生きているかのように「背が伸びる」。
玉里大橋が建設されたのは、上り(北行き)が1977年、下り(南行き)が94年のこと。時間差があるため、上りは既に56センチも成長しているが、下りの伸びは約20センチにとどまっている。
プレートがぶつかり合う位置に橋があるケースは、世界で台湾とスウェーデンのわずか2例だとか。非常に珍しいため、中央研究院地球科学研究所は、橋の両端に精密機器を設置してプレート運動のデータを収集し、研究に役立てている。
毎年橋脚が伸びて橋面が隆起してしまうため、定期検査が欠かせない。北上の橋面は94年、01年にメンテナンス工事が行われたが、ちょうど現在も工事のために一時通行止めだ。玉里大橋は建設以来35年間、地震などによる災害被害はないものの、交通部公路総局と花蓮県政府は安全面を配慮し、適切な場所に新たな橋を建設する計画だ。多数のプランの中でも有望視されているのが、秀姑巒渓の支流、楽楽渓を越えて、富里郷の安通へ通じるコースで、全長約2キロメートル、工事経費は18億〜25億台湾元の見通し。
一方、玉里鎮の劉徳貞鎮長(村長)ら地元民は、玉里大橋を取り壊さずに生きた教材として保存し、観光産業発展に役立てたい考えだ。近く、花蓮県に世界に知られる観光スポットが生まれるかもしれない。
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