ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

パワーテックのエルピーダ債権、「実質20億元に半減」


ニュース 電子 作成日:2012年3月2日_記事番号:T00035702

パワーテックのエルピーダ債権、「実質20億元に半減」

 半導体メモリーのパッケージング・テスティング(封止・検査)大手、力成科技(パワーテック・テクノロジー、PTI)の蔡篤恭董事長は1日、経営破綻(はたん)したエルピーダメモリに対する売掛金は45億台湾元と発表していたが、債権や債務を差し引くと実際には20億元(約55億円)だと指摘した。エルピーダのウエハー在庫が30億元相当手元にあり債権の弁済を受けるまでの留置権を申請しているとして、投資家に安心を呼び掛けた。2日付工商時報が報じた。

 蔡董事長は、エルピーダが会社更生法の適用を申請したのは事業の清算ではなく再建が目的で、手持ちの現金も100億円以上あると説明。現在も生産・販売を継続しており、パワーテックに対する発注も大幅には減少していないと強調した。

 またエルピーダがモバイルメモリーのアップル向け出荷を急ぐため、パワーテックは更生管財人と出荷契約を結び直し、早ければきょうから出荷を再開するとも明かした。新契約ではエルピーダからウエハーをいったん買い取って所有権を獲得し、パワーテックからエルピーダへの支払期限は長く、反対は短く設定することでリスクを低減する。

 パワーテック株はエルピーダ破綻から3営業日連続で大幅に値を下げた。蔡董事長は株価が下がり続ければ、金庫株の実施や、大株主のキングストンテクノロジーの介入もあり得ると語った。