ニュース 社会 作成日:2012年3月8日_記事番号:T00035815
切手コレクター、陳徳盛さん(30)は、清時代の切手「大清蟠龍」のうち、1908年の365日分の消印が押された切手を持っていた。しかし、コレクションを完成させるにはまだ1枚足りない。なぜならその年はうるう年で1年が366日だったからだ。陳さんは長年にわたり同年2月13日の消印入り切手を探し続けてきたが、あることがきっかけとなり、たった1日で手に入った。これにより、その価値200万台湾元は下らないという、366日すべての日付が入った「大清蟠龍」切手コレクションがついに完成した。
「大清蟠龍」とは、清朝の光緒皇帝が開設した大清郵政によって中国で初めて発行された切手だ。天に昇る龍の図案が美しく、「CHINESE IMPERIAL POST」という英文も刻まれたモダンなデザインで、清朝末期の近代化の様子がうかがえる貴重なものだ。
1908年というのは、郵政制度が安定してから清朝滅亡までに存在する唯一のうるう年。それが陳さんを「1年間すべての日の消印が入った切手をそろえるならこの年しかない」と夢中にさせた。
洗車サービスの仕事をしている陳さんの収入は決して高くないが、切手のためには出費を惜しまず、毎日3時間以上をネットオークションに費やし、米国、中国、台湾などで出品された切手を買い集めてきた。例の13日以外の365枚を手に入れるため使ったお金は30万台湾元にもなるという。
そんな彼に、運命の出会いが訪れた。きのう3月7日、新竹市である切手展示会が開幕し、陳さんの「大清蟠龍」コレクションも展示されたのだが、そこで主催者が唯一足りない2月13日の切手を探そうと呼びかけたのだ。
そして、その様子を報じた聯合報の記事が花蓮に住む同じく収集家、徐威徳さんの目に留まった。その切手を自分が持っていることに気づいた徐さんは、さっそく陳さんに連絡をとり、切手を提供したい旨を伝えた。
陳さんは知らせを受けて、うれしさのあまり震える声で値段を尋ねたが、徐さんは「同じ収集家として彼がこの一枚を渇望する気持ちはよく分かる。必要な人に保管されてこそ価値がある」とプレゼントすると申し出た。
100年以上の時を経て一堂に会した366枚の切手もさぞかし喜んでいることだろう。
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