ニュース その他分野 作成日:2012年3月8日_記事番号:T00035841
1~2月の輸出総額は前年同期比4.5%減の444億9,000万米ドルで、金融危機の影響を受けた2009年以来のマイナス成長となった。貿易統計を発表した財政部は、台湾内外の経済情勢による一時的現象と分析。今後は相次ぐハイテク新製品が台湾の電子・情報・通信製品の輸出に貢献し、3月は2月より改善して第2四半期以降は徐々に好転するとの見方を示した。8日付工商時報などが報じた。

1~2月輸入総額は前年同期比5.8%減の412億4,000万米ドル。2月の輸出総額は前月比11%増、前年同月比10.3%増の234億1,000万米ドル、輸入総額は前月比0.4%減、前年同月比1.3%増の205億8,000万米ドルだった。
今年の春節(旧正月)は1月、昨年は2月だったため季節要因による変動を除くため1~2月を合わせたデータを基に、林麗貞・財政部統計長は世界経済の成長鈍化と欧州債務危機の影響、および昨年の数値が高かったためマイナス成長になったと分析した。
一方、最近の企業の決算説明会では第2四半期の楽観見通しが示されていると指摘。米国経済に安定成長見通しが示されたり、欧州債務危機問題は山場を超したとの見方が出ていることから、外部環境の改善もうかがえると語った。
ASEAN向け唯一好調
このほか林統計長は、東南アジア諸国連合(ASEAN)6カ国向け輸出総額の伸びが目立ち、今後もこの傾向が続くとの見方を示した。1~2月は前年同期比5.9%増の81億7,610万米ドルで、過去最高となる輸出総額の18.4%に拡大した。2月だけでも前年同月比24.7%増の44億2,920万米ドルで、唯一2けた成長だった。この5年間は13.73~18.38%の2けた成長で推移している。
一方、中国・香港向けの1~2月輸出総額は同11.3%減の168億310万米ドルで、輸出総額の37.8%に縮小した。林統計長は太陽電池やDRAM輸出が特に減少したと指摘。中国は今年の経済成長率目標を8%から7.5%に下方修正しており、今後、台湾からの原材料や半製品の輸出に影響が出る可能性があると語った。
その他の主要国・地域向けも軒並みマイナス成長で、▽日本向け、27億1,610万米ドル(同8.2%減)▽米国向け、48億330万米ドル(同6.5%減)▽欧州向け、46億2,890万米ドル(同3.8%減)──だった。
パネル低迷が打撃
製品別は、1~2月輸出総額の落ち込みが最大だったのが情報通信製品で、前年同期比20.8%減の21億2,310万米ドルだった。化学品(33億9,870万米ドル、同11%減)、電子製品(118億9,080万米ドル、同9%減)が続き、光学器材も液晶パネル景気低迷で同8.3%減の31億9,600万米ドルとなった。
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