ニュース 社会 作成日:2012年3月15日_記事番号:T00035957
新北市の台湾板橋地方法院で裁判の開廷中、女性裁判官、李昭融氏が電話で夫にどちらを勝訴とすべきか意見を聞くという信じられない出来事があった。原告の馮さんは「司法に失望した」と語っており、裁判所側は事情を詳しく調べた上で厳しく検討する方針だ。しかし、李裁判官はいったいなぜそんなことをしてしまったのだろうか?
馮さんの訴えは、借りている部屋を契約期間を切り上げて早く出ることにしたら、大家から敷金が返還されなかったというもの。なお、馮さんが訴訟を起こした際、同時に大家側も馮さんを訴えたのだった。
実は電話をした李裁判官の夫も同じ地裁で働く裁判官で、偶然にも大家が訴えた案件の審理を担当していたのだった。
李裁判官は公判で、馮さんが鍵を持っていたため次の借主を探せなかった5カ月間の家賃4万7,500元を大家に払うことで和解を促したが、馮さんは拒否した。
そこで李裁判官は夫に電話。「そっちの裁判で借主が家賃を払うことになったら、こっちの裁判で大家は敷金を返すべき?」「もしこっちの原告が訴えを取り下げたら、そっちの原告の大家は勝訴になるの?」などと無神経な会話をした後、再び和解を勧めた。
また馮さんによると、李裁判官は審理中、態度が非常に高圧的で、苦労して用意した証拠もろくに見ようともしなかった。馮さんはくやしさのあまり裁判中に涙したという。
李裁判官本人は、「どうせなら二つの裁判を一緒に処理して、なるべく早く終わらせてあげたくて、よかれと思ってやった」と述べている。また自分の夫ということもあって、つい電話してしまったのかもしれないが、審理の独立性をないがしろにするあまりに軽率な行為だ。
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