ニュース 石油・化学 作成日:2012年3月15日_記事番号:T00035967
極東地区のブタジエンのスポット価格が先週末に7%下落し、1トン当たり3,250米ドルで取引されている。

15日付蘋果日報によると、相場急落は、タイ産天然ゴムの生産再開で、ブタジエンゴムの需要が低下したことによる調整とみられる。一方で、原料の軽油価格は1トン当たり1,100米ドルまで上昇しており、石化メーカーの収益性に影響が懸念される。背景には、川下メーカーがコスト上昇分を商品に転嫁できる余裕がなくなっていることがある。
エチレンのスポット価格は現在1トン当たり1,300米ドル前後。現在の軽油価格からみて、エチレンメーカーはスポット価格が1,400米ドル程度でなければ利益が出ない。
台湾中油(CPC)幹部は「現在のエチレンのスポット価格からみて、ポリエチレン業者はエチレンのコストを商品に転嫁できない状況だ。その他の汎用プラスチックもコスト上昇を転嫁できない臨界点に達しており、ブタジエンの下落は危険信号だ」と述べた。
台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)も「軽油は金融危機以来の高値を付けており、アジアの石油化学品相場が反発するかどうかは、川下メーカーがコストを商品価格に転嫁できるかどうかにかかっており、転嫁できなければ減産するしかない。そうすると、エチレンの需要にも影響が出る」と語った。
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