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鴻海の劣悪労働環境報道、捏造が発覚


ニュース 電子 作成日:2012年3月19日_記事番号:T00036024

鴻海の劣悪労働環境報道、捏造が発覚

 アメリカのラジオ番組「This American Life」は16日、鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の米アップル製品受託生産工場における劣悪な労働環境などを伝えた1月6日放送分について、一部で捏造(ねつぞう)があったとして内容を撤回した。19日付蘋果日報などが報じた。

 同番組では、俳優、マイク・デイジー氏が2010年に鴻海の中国工場10カ所で計数百人の従業員に会ったことを基にしたという独白劇を紹介。その中でデイジー氏は「iPhone」の組み立て工程で有毒な化学原料に接し続けて薬物中毒になり、手が震えてコップも持てなくなった従業員や、児童労働者がいるなどとしていた。

 しかし同番組が検証した結果、デイジー氏が実際に会ったのは3カ所の50人で、報道のような事実もなかったことが判明した。これについてデイジー氏は先日、放送内容は自分が創作した「スティーブ・ジョブズの苦痛と恍惚」というフィクションで、ニュース報道ではないと認め、劇的な方法で搾取労働に社会の注意を引くことが目的だったと説明した。

 これに対し鴻海の邢治平・広報担当は18日、「今のところ同番組の提訴は考えていないが、このような報道は真面目に努力している企業にとって大変遺憾だ」と述べた。