ニュース 社会 作成日:2012年3月20日_記事番号:T00036036
台北市のあるナイトクラブが先日警察当局の捜索を受けた際、ホステス向けの「客殺しバイブル」なるマニュアルが見つかった。「ぶ男も金づると思えば、笑顔はさらに輝きを増す」と身もふたもないアドバイスが添えられたマニュアルは、客の男を8タイプに分類して、接客のハウツーを細かく解説していた。
日本人駐在員にも多いと思われる「寂しい独身客」への対応は、「話をよく聞き、ぬくもりを感じさせること。そうすれば熱心なファンになってくれる」とある。「悩めるサラリーマン」には、「上司の悪口を言ったり、一緒に飲んだりして、相手に親近感を抱かせればOK」で、このあたりは分かりやすい。
ホステスにとって役立つのは、手を焼く客への対応指南だ。「のんべえ客」は「応戦を避け、飲まないようにせよ。隠れて吐き出してもよいし、必要であれば酔っ払ったふりをして相手に打ち止めと思わせるように」とある。
カタギではない「恐いアニキ」への対応策は細かい。「決してはしゃぎすぎてはならない。雰囲気が悪くなって暴れ出さないよう、音楽の音量は大きすぎても静かすぎてもいけない。激しい音楽を立て続けにリクエストしてはならないし、『一緒に踊りましょうよ』と誘うのは殺されるようなものだ」とまるで危険物の取扱説明書のようだ。カラオケの選曲も「台湾語のエレジーは刑務所に収監される気分にさせるからだめ。中国語のセンスの良い曲でロマンチックな雰囲気をつくること」。振る舞いは、「できるかぎり可愛く、頭の弱い女の子と思われるように。そうすれば万一変なことを言っても、アニキも笑ってくれる」と危機管理のノウハウを説く。
「ショベルカーチーム」と呼ばれる、体を触りたがる迷惑な客もいる。「アソコが炎症になっちゃったの」などと言ってあきらめさせ、それでも触ろうとしてくるならば、店の幹部に出てきてもらうか、立ち上がってカラオケを歌ってその場を切り抜けるよう勧めている。
マニュアルではこのほか、客の中で誰が最も地位が高いのか、誰が金を払うのかをまず見極め、できる限り場の雰囲気を盛り上げるなどの基本テクも伝授している。
きれいなホステスたちとのやりとりを楽しみに訪れても、基本的にはファストフード店の接客と変わらないということか。ちなみに警察は「ナイトクラブに本当の愛は存在しません。金づるにならないように」と忠告している。
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