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「レインコート強盗」再び?現金輸送車襲擊


ニュース 社会 作成日:2012年3月28日_記事番号:T00036197

「レインコート強盗」再び?現金輸送車襲擊

 26日、台北市南京東路3段の台湾中小企業銀行(台湾企銀)南京東路支店で、現金輸送車から1,250万台湾元が強奪される事件が発生した。台北市では過去10年に8回の銀行強盗が発生しており、そのうちの7件が、雨の日に雨具を着て犯行に及ぶことが多いことから「雨衣大盜(レインコート強盗)」と呼ばれる犯人の仕業とされる。今回の事件もこの7件と手口が似通っていることから、3年の沈黙を破って再び犯行に及んだとの見方が出ている。

 監視カメラの記録によると、犯人は今回、隣のビルから屋上を伝って銀行に侵入し、非常階段から3階の踊り場に潜伏。現金輸送車が到着すると無言で警備員の足を狙って発砲し、現金を奪ってバイクで逃走した。

 翌27日、犯行に使われたバイクが近くの路地裏で発見された。バイクと一緒に銀行の現金運搬用袋が捨てられており、ここで用意していた袋に現金を詰め替えたようだ。

 発見されたがバイクは盗品だったが、犯人のものと思われる指紋が検出された。また銀行近くのセメントには足跡も残されており、この2点を手がかりに警察は犯人の割り出しを急いでいる。

 足を撃たれた警備員は幸い命に別状はないとのことだが、過去の事件で警備員1人が死亡、8人が重軽傷を負っており、犯人の残虐性からも同一犯の犯行が強く疑われる。

 なお犯人は現金輸送の方法や時間を熟知しているほか、奪われた現金輸送袋には全地球測位システム(GPS)装置が正しく設定されていなかったことが分かっており、銀行か警備会社に内通者がいた可能性も浮上している。

 今回被害に遭った台湾企銀の同支店は、実は7年前にも同じ手口で現金を奪われている。警察は当時「2週間で解決できる」と宣言したが、その後の経過はご承知の通り。金額的な損害もさることながら、相手は発砲をためらわない凶悪犯。警察のメンツにかけて1日も早く解決してもらいたいものだ。