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鴻海が労働条件改善へ、「同業より厳しい基準設定」


ニュース 電子 作成日:2012年4月2日_記事番号:T00036298

鴻海が労働条件改善へ、「同業より厳しい基準設定」

 米アップル製品を生産する中国工場で労働者が過酷な労働条件を強いられているとの報道を受け、アップルが米NPO(非営利団体)の公正労働協会(FLA)に委託して、鴻海科技集団(フォックスコン)の中国3工場で行った調査結果が公表され、過半数の労働者の労働時間がFLAの設けた基準(週60時間)を上回っていたほか、残業手当をきちんと受け取っていない状況が明らかとなった。これを受けて鴻海の郭台銘董事長は、「同業者よりもはるかに厳しい基準を設ける」とし、自ら改善計画を主導する考えを示した。31日付経済日報が報じた。

 今回のFLA調査では報道で指摘されたような、児童労働者の雇用、給与条件などに違反は見られなかったが鴻海は30日、「FLAの評価を真摯(しんし)に受け止める」とした上で、「大陸(中国)の法律およびFLAの基準を満たすよう全力で取り組む」との方針を発表。FLAによると、同社は2013年7月1日までに、報酬を変えない前提の上で労働時間を週49時間(残業含む)まで短縮することに同意したという。

 なお、鴻海は2月1日から、一般従業員に対し、過去2年で3度目となる大幅な昇給を行っている。昇給幅は勤務地や技術レベルによって異なるが16〜25%となっている。