ニュース 社会 作成日:2012年4月3日_記事番号:T00036307
世界で台湾にのみ分布し、抗がん作用や肝機能障害に効果があるベニクスノキタケというキノコがある。ベニクスノキタケは、海抜1,000〜1,500メートルに生育する樹齢100年以上の樟芝樹の、空洞部にのみに生える珍しいキノコで、天然記念物に指定されている。しかも、成長は1年で厚さ1ミリメートル程度と大変遅い。
ベニクスノキタケの培養樹であるため、樟芝樹の価格はここ数年で1トン当たり3万台湾元から40万元へと10数倍に高騰した。このため、台東県卑南郷の利嘉林道一帯にあった樟芝樹の群生林は相次いで盗伐に遭い、樹齢約1,000年の大木1本を残すのみになってしまった。しかも、ベニクスノキタケが育つ空洞部が根こそぎ持って行かれたとみられ、下部に人の手によるとみられる高さ1メートル、幅60センチの四角い大きい穴が開いている。さらに、盗伐者らは「最後の1本も1年以内に倒してやる」と息巻いていると伝えられている。
こうした惨状を見かね、地元の社区発展協会の元会長、呉賢一さん(71)は、住民による警護団を組織するとともに、所管官庁の行政院農業委員会(農委会)林務局台東林区管理処に陳情し、樟芝樹の見学を一般に開放させることにした。多くの人に見てもらってこそ、樟芝樹保護への関心が高まり、盗伐が防げると考えたのだ。台東林区管理処も、独自に防護柵を設けた。最後の大木は高さ30数メートル、周囲20メートルで、大人の男性10人が手をつないでようやく囲める威容を持ち、「神木」と呼ぶにふさわしい。呉さんは「何が何でも神木を守る」と堅く誓っている。
なお、林務局農業試験所によると、樟芝樹の木は主に中南部と東部で、樹齢数百年以上のものを中心に、台湾全土でまだ1,000本以上ある。多くが人里離れた山中で生育しており、場所などは秘密なのだという。
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