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ASUSのPadFone、創意でアップルに対抗


ニュース 電子 作成日:2012年4月6日_記事番号:T00036387

ASUSのPadFone、創意でアップルに対抗

 華碩電脳(ASUS)は5日、専用端末に内蔵すればタブレット型パソコンに、さらにキーボードを接続すればネットブック(小型軽量ノートPC)になる世界初のスマートフォン「PadFone」の、台湾での20日発売を発表した。キーボード以外のセットが2万5,901台湾元(約7万2,000円)と、アップル「iPhone 4S」より1元高い価格設定とし、2年ぶり再参入のスマートフォン市場で対抗意識を燃やしている。6日付蘋果日報などが報じた。


消費者の反応は「かっこいいから使ってみたい」、「スマートフォンが壊れたら、タブレットPCとしても使えなくなる」とさまざまだ(ASUSリリースより)

 PadFoneはきょう6日から予約販売を受け付ける。20日の台湾販売開始に続き、シンガポール、ドイツ、香港で発売し、欧州市場にも相次いで投入する。林宗リョウ・マーケティング総監(リョウは木へんに梁)によると、中国市場は中国聯合網絡通信(チャイナ・ユニコム)と提携の詳細を協議中だ。出荷・販売目標は公表していない。

 施崇棠董事長は、スマートフォンなどハンドヘルド装置市場に舞い戻ったASUSが講じる奇策こそが「PadFone」だと述べ、司馬遷「史記」の「田単復国」を例に挙げて意欲を示した。「田単復国」は戦国時代の斉の武将、田単が、尾にたいまつをくくりつけた牛1,000頭を敵陣に放つ「火牛の計」によって、燕に奪われた70余城を奪回した故事だ。

中華電信2年契約で無料に

 PadFoneは、4.3インチのアクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)ディスプレイで、「アンドロイド4.0」OS(基本ソフト)、1.5GHzデュアルコアCPU(中央処理装置)のクアルコム「スナップドラゴンS4」を搭載し、デジタルカメラは800万画素。本体価格は1万7,990元で、10.1インチのタブレット端末、ブルートゥース対応のスタイラス(タッチペン)兼通話用ヘッドセットを付ければ2万4,980元、専用ケース追加で2万5,901元となる。キーボードのオプション価格は3,000元。いずれも単品での購入より割安だ。

 中華電信の音声通話・データ通信プランを同時契約した場合、1年契約なら月額料金2,549元でPadFoneが5,490元に、2年契約なら同1,749元で無料となる。

iPad対抗には難点

 ある3C(コンピュータ、通信、家電)製品のブロガーは、スマートフォンとタブレットPCをまとめて買いたい場合はお買い得で、予算が限られている学生には適していると評価した。ただし、タブレット端末にスマートフォンを内蔵した場合853グラムとなり、iPad2より240グラムも重いので女性には少し辛いと指摘した。

 蘋果日報の記者は、タブレット端末にスマートフォンを内蔵するのは簡単で、自動的に切り替わるし、ほかのアンドロイド搭載タブレットPCと使用感は変わらないと体験談を披露した。ただ、タブレットPCでゲームをしているときに電話がかかってきた場合はゲームを一時中断しなければならなかったと語った。