ニュース 社会 作成日:2012年4月11日_記事番号:T00036446
昨日10日、台北高等行政法院で、台湾初の同性同士の結婚を認めることを求める裁判が行われた。訴えたのは、台北市在住の男性、陳敬学さん(40)と高治瑋さん(39)。先日、二人が提出した婚姻届が受理されなかったため、行政訴訟に踏み切った。法廷には双方の母親の姿もあり、傍聴席を埋め尽くすほどの同性愛支持者が見守る中、審理が進められた。
2006年に披露宴を行い事実上の夫婦となった二人は昨年、台北市の戸籍事務所に婚姻届を提出した。しかし同事務所は、同性婚は民法の規定に沿わないとして受理を拒否した。陳さんは、「異性同士でなければ結婚できないという法律はない」と強調。原告弁護士も、戸籍事務所が根拠とした94年の法務部の解釈は正式な法律ではなく、婚姻の自由は憲法が保証していると主張した。
この日、「結婚式のつもりで臨んだ」という陳さん。開廷中はずっと高さんと手をつないでいた。そして自らの意見陳述の段になると、「お母さん、家族のみんな、そして裁判にかかわるすべての人に感謝します。わたしたちは絶対幸せになります!」と結婚式さながら「誓いの言葉」を述べた。普通ではありえない行動に裁判官も思わず感動したのか、「どうかお幸せに」と祝福したという。
二人の母親はどう感じているのだろうか。陳さんの母親は「一人息子なので孫を望んだこともあったが、今はありのままの息子を受け入れている」と応援する決意は固い。一方、高さんの母親も「最初は受け入れられなかったけど、二人とも悪いことはしていない。同性というだけで不平等に扱われるのはおかしい」と同性愛者を温かい目で見守ってほしいと望んでいる。
本来、感情で判決が左右されることがあってはならないが、陳さんの言葉が裁判官の心を動かしたのは確かなようだ。果たして判決は、同性愛者に少しでも歩み寄るものとなるのだろうか。
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