ニュース 電子 作成日:2012年4月18日_記事番号:T00036603
電気料金の大幅値上げを引き金に、業務用発光ダイオード(LED)照明の受注が激増している。同製品を手掛ける台達電子工業(デルタ・エレクトロニクス)、億光電子(エバーライト・エレクトロニクス)などがLEDチップ調達を拡大し、晶元光電(エピスター)、璨円光電(フォルモサ・エピタキシー)は早くもフル稼働だ。台北市が17日、2年で7万基のLED街灯交換計画を発表するなど、今後も商機が相次ぐことが予想される。18日付経済日報などが報じた。

電力料金を5月15日から住宅用で平均16.9%、商業用で30%、工業用で35%引き上げるという経済部の発表を受け、企業、工場、駐車場、マンションの共用部分などでLED照明への切り替えが始まっている。業界関係者は、公民館などは商業用電力料金が適用され住宅用より料金がかさむため、LED照明に交換すれば13万台湾元(約36万円)が5万元になるなど、節電効果は大きいと指摘した。
自社ブランドのLED電球市場でシェア過半のエバーライトや、会員制量販店の好市多(コストコ)で売られているデルタなどのLED電球は品切れとなっている。電力料金値上げが家庭でのLED照明利用を促しているのは確実だ。
ユニティ、引き合いが殺到
LED照明メーカー、東貝光電科技(ユニティ・オプト・テクノロジー)の呉慶輝董事長は17日、電気料金値上げ発表以降、工場や店舗からLED照明への交換を求める電話がひっきりなしだと語った。今週には大手企業からLED蛍光灯5万本の交換で3,000万台湾元(約8,200万円)以上の受注を獲得した。
このほか、隆達電子(レクスター・エレクトロニクス)、艾笛森光電(エジソン・オプト)などもそれぞれ数千万元規模のLED蛍光灯を受注したようだ。
エジソンは、企業のLED照明への交換が屋外用から室内用に移行しつつあり、商業用が中心と説明した。室内用照明の割合は全体の60%から今年さらに拡大するとの予測を示した。
新北市も意欲、補助金が鍵
台北市政府は17日、2014年末までに水銀灯の街灯7万基や地下駐車場の照明をLEDに交換し、15年以上使用したエネルギー消費効率の悪いエアコン59台を取り替えることなどを盛り込んだ経費削減策を発表した。これにより、来年の電力料金を7,400万元抑えられると試算している。郝龍斌台北市長によると、予算はLED街灯への交換が5億5,000万元、エアコン交換が1億4,600万元。それぞれ5~7年、4~5年でコスト回収が可能だという。駐車場のLED照明交換費用は1,600万元だ。
朱立倫・新北市長は同日、LED街灯の推進のため、工務局に対し中央政府からの補助金確保を指示した。工務局は、LED街灯なら消費電力が半分になるが価格は1.5~1.8倍のため、新北市だけの力では全面交換は困難だと説明した。
これに先駆け経済部は先週、台湾全土のLED街灯への交換を加速する計画を表明した。今年から3年で32万6,000基を交換し、18年末までに街灯総数の51.9%に当たる81万5,000基の水銀灯が撤廃される予定だ。
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