ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

花蓮のメディカルツアーセンター、健康診断が簡単すぎて営業停止


ニュース 社会 作成日:2012年4月20日_記事番号:T00036632

花蓮のメディカルツアーセンター、健康診断が簡単すぎて営業停止

  衛生署が管轄する署立花蓮医院(花蓮県)敷地内に、「花蓮で最高の宿」として台湾の旅行者や外国人バックパッカーの間で有名となった施設がある。それは病院とは別棟のメディカルツアーセンター(健康診断のための宿泊施設)で、部屋は広くベッドはホテル仕様、何より宿泊料が激安なことから人気を呼ぶようになった。

 しかしこのほど、市民から「病院が民宿化している」という指摘があったことから調べを受け、実際には身体測定など10分程度の検査しか行われておらず、「民宿経営」が本業と化している実態が明らかとなり、衛生署から直ちに営業停止を指示された。

 花蓮医院副院長によると、同センターは健康診断を予約しなければ利用できないそうだが、その検査が非常に簡単だったからこそ観光客に受け入れられ、ネット上で「知る人ぞ知る宿」と評判になっていたのだ。

 宿泊料はダブル900元、ツイン1,100元、ファミリータイプ1,400元、フローリング4人部屋(6人宿泊可)1,600元と格安。テレビ、冷蔵庫も完備で、最上階はオーシャンビューも堪能できたというから、人気が出ない方がおかしい。

 地元民も「市内で1,000元前後の宿は少なく、病院ということを気にしないなら、かなりおすすめだった」と話す。

 病院関係者によると、公立病院が健康診断を兼ねたメディカルツアーを実施する場合、ホテルと提携して行うのが一般的で、花蓮医院のように病院の施設に直接泊まらせる例は珍しいらしい。同医院の場合はたまたま、別棟に従業員用宿舎を擁しており、その一部を健康診断で宿泊する人に開放していたというのが実情のようだ。同センターの1階から4階は宿舎、5~7階がメディカルツアー用の宿泊施設となっていた。

 簡単な健康チェックもでき、快適な部屋に格安で泊まれていたこの施設、「一度利用してみたかった」と思う人は少なくないだろうが、残念ながらもはや幻の宿となってしまった。