ニュース 社会 作成日:2012年4月27日_記事番号:T00036765
以前この欄でお伝えした、宝くじで1等を当てた男性(凃さん)が、当せん金の9億2,000万台湾元を、購入を依頼した友人に横取りされたとして訴えて勝訴した事件で、驚くべき事実が判明した。なんとこの男性、過去に勤めていた会社の金を横領し、逃亡中の身だったのだ。
話は10年ほど前にさかのぼる。凃さんは当時、勤続18年になる会社で創業時からのメンバーとしてマネジャーまで昇格。しかし権限を悪用して4年間で計4,700万元余りの金を横領した挙げ句、会社に見つかって中国へ逃亡した。
同じ時期、高雄市で宝くじ店を経営する張さん夫婦と親しくなり、宝くじの代理購入を頼む仲になっていた。そして2009年7月、凃さんが指定した番号の宝くじが1等に当せんしたのだが、張さんは当せん金を自分の口座に入れてしまった。
これをどうしても取り戻したかった凃さんは、危険を冒して台湾に戻って裁判所に訴え、最終的に自分のものにすることに成功した。
しかしおいしい話ばかりは続かない。この事件が大きく報道されたことで、かつて横領された会社の人物が、渦中の人物が他でもない凃さんだと気づいてしまった。
その結果、凃さんは当せん金で横領した金と利子を含めた約5,100万元を返還した。しかし金を返しても罪は消えない。昨年10月の二審では4年8カ月の実刑判決が言い渡されており、刑務所に入る可能性が高まったため、再び行方をくらましたのだ。
騒動の結果、彼の手元には約7億元が残ることになったという。幸運にもこれほど金が手に入ったのだから、5年ばかりの刑期なら、おとなしく罪を償ってまっとうな人生を取り戻した方が得策だと思うのだが…。
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