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台プラが大学教授に損害賠償、第6ナフサ発がんリスク指摘で


ニュース 石油・化学 作成日:2012年4月30日_記事番号:T00036809

台プラが大学教授に損害賠償、第6ナフサ発がんリスク指摘で

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)の第6ナフサ分解プラント(六軽、雲林県麦寮郷)から排出される汚染物質で、周辺住民の発がんリスクが増すとした研究報告を昨年発表した中興大学環境工程学系の荘秉潔教授に名誉を傷つけられたとして、台プラグループはこのほど、荘教授に4,000万台湾元(約1億1,000万円)の賠償金支払いを求める訴えを起こした。29日付自由時報が伝えた。


李遠哲・元中央研究院長など学識者500人は29日、「台プラグループは学問の自由に圧力をかけている」などと非難する記者会見を開いた(29日=中央社)

 荘教授は当時、第6ナフサ第4期がある雲林県沿岸部では、男性の直腸がん、白血病による死亡率が高いなどと指摘していた。

 原告の台プラグループは、同社が排気物質に関する資料を雲林県環境保護局に提出していないなどとする荘教授の主張が後日、誤りだと判明したほか、荘教授が昨年11月にマスコミに公表した「行政院環境保護署の統計値」は、実際には存在しない資料だったなどと主張した。

原告側の呉求学弁護士は「荘教授は不当な主張を盛り込んだ動画をインターネット上で流布して台プラグループの名誉を傷つけ、市民を恐怖に陥れた」と提訴理由を説明した。

 荘教授は、裁判で係争中の案件であり、弁護士経由でコメントするとし、直接の言及を避けた。