ニュース 電子 作成日:2012年4月30日_記事番号:T00036815
パソコン大手が軒並み下半期の出荷を楽観している。6月以降にインテルのCPU(中央演算処理装置)、第3世代Core iシリーズ(開発コード名Ivy Bridge)の発売が相次ぐためだ。一方、マイクロソフトの次世代OS(基本ソフト)、Windows 8は10月末にもリリースが見込まれるものの、タッチパネル対応機能の強化で搭載PCは普及モデルの価格帯に収まり切らず、市場の起爆剤になり得ないとの見方も出ている。30日付工商時報などが報じた。

許勝雄コンパル董事長のPC出荷見通しによると、下半期は前期比で5割成長する(28日=中央社)
PC大手の経営者が6月以降を楽観する要因は、デュアルコアの新Core iシリーズが6月初旬に、続いてローエンドのCore i3が7月に発売されることだ。
宏碁(エイサー)の王振堂董事長はこのほか、過去20年で最も大きく変わるとの呼び声のWindows 8もPC成長をけん引し、同社の下半期出荷は通年の6割を占めると予測した。
受託生産大手、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)の許勝雄董事長も今年の出荷目標4,800万台のうち下半期が6割を占めるとしている。広達電脳(クアンタ・コンピュータ)の梁次震副董事長は、下半期に勢いが強まり、同55%を超えるとの予測を示した。
最終製品価格が課題
PC成長のけん引役と目されるWindows 8は、ユーザーインターフェース(UI)、「メトロ」が 最大の売り物だ。ただ、プレリリース版の体験者は、操作になじみにくい上、タッチパネルを搭載しないノートPCにメリットがないと指摘した。ある業者は、従来型ノートPCにタッチパネルを搭載すればディスプレイ部分が安定しないし、スライド式や折りたたみ式にすれば部品コストが高くなるため、最終製品の価格も上がり、市場で受け入れられるかどうかに影響すると指摘した。インテルは以前、コンシューマー向け超低電圧(CULV)プラットフォームを採用した超薄型ノートPCを推進したが、価格が高めな割に機能が伴わず、購買意欲を喚起しきれなかった苦い経験がある。
業界では、Windows 8が下半期PC市場に刺激を与えるとの見方に異論が出始め、どんなに早くても2013年にずれ込むとみられている。今年のPC市場予測は昨年のゼロ成長に続き、5~8%の微増にとどまる見通しだ。
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