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「シャープを変える」、郭台銘・鴻海董事長


ニュース 電子 作成日:2012年5月3日_記事番号:T00036887

「シャープを変える」、郭台銘・鴻海董事長

 EMS(電子機器受託生産サービス)世界最大手、鴻海科技集団(フォックスコン)の郭台銘董事長はこのほど日本メディアのインタビューで、9.9%出資して筆頭株主になるシャープと個人名義などで46.5%出資する第10世代液晶パネルの堺工場(シャープディスプレイプロダクト、SDP)に関し、パネルを売るだけでは顧客に魅力を感じさせられないとして、「シャープを変える」と意気込みを示した。3日付工商時報が報じた。

 郭董事長はパネル販売だけでなく、最終製品の設計、製造まで手掛けることで、世界中の顧客にスピーディーかつ低価格のサービスを提供できるという考えだ。シャープは従来、自社ブランドと日本市場を重視してきたが、これを変える必要があり、SDPを「堺インターナショナル」に社名変更する可能性もあると語った。

 堺工場は現在設備稼働率が5割しかないが大幅な増産を図る。人員削減はしない方針だ。1~2年以内に損益均衡、3年後に黒字転換、4~5年以内に上場を目標とする。自社株現物支給(分紅)制度の導入も検討している。台湾の従業員は自社株を持つことで、努力に見合った報酬が得られると指摘し、2割以上を従業員に当てたい考えだ。

 シャープ本体への出資比率も引き上げる考えで、早ければ5月下旬に提携内容を公表する。郭董事長は全力で挑み、日台提携の成功モデルを示したいと述べた。