ニュース その他分野 作成日:2012年5月8日_記事番号:T00036972
財政部が7日発表した4月輸出総額は前年同月比6.4%減で前月に続きマイナス、1~4月累計でも前年同期比4.7%減に陥った。中でもスマートフォンなど情報・通信製品の前年同期比16.1%減が目立った。財政部は、上半期通期でも輸出総額がマイナス成長となる可能性が高いと予測。長期にわたって製品、マーケットが偏り過ぎていることが原因で、台湾の輸出競争力が低下していると警戒感を示した。8日付経済日報などが報じた。

財政部によると、4月輸出総額は前月比3.0%減の255億4,000万米ドルだった。スマートフォンが韓国メーカー、米国メーカーの挟み撃ちに遭い、米国向け情報・通信製品は前年同月比62.8%の大幅減を記録した。
1~4月の輸出総額は963億7,000万米ドル。情報・通信製品の前年同期比16.1%減(輸出総額50億米ドル)を筆頭に、化学品11.4%減(73億米ドル)、光学器材9.4%減(67億2,000万米ドル)、紡織品6.4%減(40億5,000万米ドル)など上位10製品項目のうち8項目がマイナス成長だった。
林麗貞・財政部統計処統計長は、世界経済に回復の兆しがみられるが力強さに欠け、輸出の主力である電子、情報・通信製品が国際競争の激化にさらされていることが輸出低迷の原因だと分析した。
行政院経済建設委員会(経建会)の尹啓銘主任委員は先日、産業構造のアンバランスが目下最大の課題で、輸出製品が少数の産業に偏っているためにリスクが高いと警告した。特に2000年以降、経済の3本柱のうち個人消費、総固定資本形成が徐々に弱まり、輸出の割合が増えているため、輸出依存度が高い分、08年の世界金融危機のように世界経済の変動で大きな打撃を受けると指摘した。
中国コスト増、東南アジアに移転進む
一方、1~4月輸出総額で中国、米国、日本、欧州向けは軒並み減少(順に前年同月比10.2%減、9.7%減、7.8%減、4.2%減)したものの、東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国向けのみ同6.8%増えた。輸出総額は176億4,000万米ドルで、台湾の輸出総額に占める割合は同期としては過去最高の18.3%に拡大した。林統計長は、中国での生産コスト増に伴い、もともと重要な海外生産拠点だったASEANに移転するメーカーが増えているためとの分析を示した。
機械輸入、10カ月連続減
4月の輸入総額は前月比3.6%増、前年同月比2.1%増の248億6,000万米ドルだった。このうち機械は前年同月比5.7%減の18億2,800万米ドルで、世界経済の先行き不透明感を受けて10カ月連続での減少となった。金融危機当時、08年12月以降から11カ月連続でマイナス成長を記録しているが、それに次ぐ不振となっている。

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