ニュース 商業・サービス 作成日:2012年5月15日_記事番号:T00037107
台北市万華区の西門町商圏で、大手ホテルグループによる新規ブランドでの進出が相次いでいる。用地購入や改装による投資費用は100億台湾元(約270億円)を超えた。中国人自由旅行者による利用拡大への期待感、また、開発が遅れ気味で古い町並みが残っていることが香港人やマカオ人旅行者の人気を呼んでいるためだ。競争過熱で市内ホテルの客室稼働率が下がる中、西門町の新設ホテルは9割以上を維持する好調ぶりだ。15日付経済日報が報じた。
西門町では、晶華国際酒店(フォルモサ・インターナショナル・ホテルズ)が2009年7月に2億元を投じてオープンした低価格ホテル「捷絲旅酒店(ジャストスリープ)」に続き、台北旅店管理顧問(台北イングループ)が1億元以上をかけた「新驛旅店(シティ・イン・ホテル)」が10年10月に、国賓大飯店(アンバサダー・ホテル)が3億5,000万元を投じた「西門町意舎(amba)」が今年2月にオープンした。
現在、福泰連鎖飯店集団(フォルテホテル&リゾート)が1億元以上を投じる「福泰桔子商旅(フォルテ・オレンジホテル)」や、海覇王餐庁が8億元を投資する「城市商旅(シティ・スイーツ)」などもオープンに向け準備中だ。また、今年半ばには、ホテルと商業施設が入居する「永安棧旅館」が台北都市交通システム(MRT)西門町駅付近でオープンする予定だ。
老朽化した商業ビルや百貨店を改築するケースが大部分で、泛太平洋酒店集団(パンパシフィックホテルズ)が成都大飯店を買い取り1億元かけて「盤古捷旅」に改装しているようなケースは比較的少ないのが特徴だ。
流行とレトロが混在
晶華国際酒店の張筠副総経理は、インターネットのブログが流行する中、香港やマカオのブロガーが台湾のスタイリッシュなホテルに目を付けたことで西門町人気に火が付いたと指摘した。ジャストスリープ西門町館の客室稼働率は平均8割だが、週末など休日になると9割を超え、客室単価は4,000元を上回る。
大手旅行会社、鳳凰旅行社の廖文澄総経理は、西門町は台湾の若者の流行発信地と古い建築物や古跡が同居している上、2代目、3代目が受け継ぐB級グルメも健在で、行き過ぎた開発で昔ながらの雰囲気を失った香港やマカオから訪れる人が多いと分析した。中台間の直航便の大幅増加で台湾と香港を結ぶ航空券が安くなったことも後押しし、西門町を訪れる観光客は以前の2倍以上に増えたという。
ホテル稼働率、Q1は微増
交通部観光局の統計によると、第1四半期の観光ホテルの客室稼働率は前年同期比1.16ポイント上昇の66.23%で、うち国際観光ホテルは同1.35ポイント上昇の67.12%、スタンダード観光ホテルは同0.5ポイント上昇の62.55%だった。客室単価は台北市の国際観光ホテルで平均4,254元、高雄市が2,643元だった。観光局は中国人の自由旅行拡大で、客室単価に今後1~2割の上昇余地を見込む。
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