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安くておいしい台鉄弁当、中国から「弟子入り志願」


ニュース 社会 作成日:2012年5月23日_記事番号:T00037243

安くておいしい台鉄弁当、中国から「弟子入り志願」

 台湾鉄路(台鉄)を利用して旅行する際、台湾人のみならず多くの外国人にとっても「安くておいしい」と人気の駅弁「台鉄弁当」が、中国の鉄道関係者の注目を集めており、鉄道旅行の普及を推進する「中国鉄道出版社」が近く視察に訪れる。

 「台鉄弁当」といえば、ご飯の上に「排骨(豚のスペアリブ揚げ)」や「鶏腿(鶏もも)」といったメイン、魚の干物、キャベツ、豆乾(干し豆腐)、カリフラワーなど販売駅ごとに異なる副菜を乗せたものが代表的で、価格は手ごろな60台湾元。台鉄の台北駅、台中駅、高雄駅、花蓮駅などの構内や列車内で販売され、1日約1万8,000食を売り上げている。

 一方、高速鉄道の建設が急速に進む中国の鉄道でも、箱入り弁当、ラーメン、ソーセージなどが台鉄弁当の約3倍の値段で販売されているが、「高くてまずい」と評判で、よほどの空腹か乗車時間が非常に長い場合でない限り購入する人はいないという。

 こうした状況を受けて、鉄道は単なる交通機関ではなく、旅行を楽しむための手段という概念を中国に広めたいと考える「中国鉄道出版社」は、おいしくて特色ある台鉄弁当に学ぼうと視察員の派遣を決めたという。

 またおいしさや価格だけでなく、コンビニエンスストアで購入予約ができたり、学生やサラリーパーソンの乗客が多い早朝に割引を行うなど、利便性や購入者層を考慮したさまざまな台鉄弁当のサービスも導入を検討するそうだ。

 中国では鉄道の発展に一般市民の消費力が追いついておらず、鉄道旅行を楽しむといった段階に至るのはまだまだ先だというが、将来、中国各地に台鉄弁当を師匠筋とする駅弁が出現するかもしれない。