欧州財政危機が長期化する中、台湾の保険業界では、財政基盤が特に弱い５カ国（PIIGS＝ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン）に対する債券投資、融資などリスク・エクスポージャーが今年４月末時点で757億1,900万台湾元（約2,040億円）となり、昨年末に比べ、139億元（22％）増えたことが、行政院金融監督管理委員会（金管会）の統計で22日分かった。23日付工商時報が伝えた。
保険業界は、リスク・エクスポージャーが増大しているばかりでなく、５カ国の公債に対する投資が136億元を占めていることが分かった。
ただ、保険業界の５カ国へのリスク・エクスポージャーは海外投資全体の1.7％にすぎず、欧州財政危機による影響は軽微との見方もある。
一方、銀行による５カ国へのリスク・エクスポージャーは４月末時点で233億7,800万元となり、逆に昨年末に比べ81億元（26％）減少した。銀行の場合、主な投資先は社債や金融債で、５カ国の公債への投資は５億5,200万元にとどまった。
