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微風広場で料理店経営者を誘拐、HTC副理を送検


ニュース 社会 作成日:2012年5月24日_記事番号:T00037272

微風広場で料理店経営者を誘拐、HTC副理を送検

 台北市の大手ショッピングモール、微風広場(ブリーズセンター)で先月、テナントの小籠包レストラン「上海湯包館」(すでに閉店)の経営者、林氏と妻と6歳の娘が、借金の返済を迫って店に押しかけた宏達国際電子(HTC)副理の劉清祺容疑者(41)らに誘拐され、店を譲渡する契約書に署名を強制されていたことが分かった。劉容疑者らは23日、組織犯罪防止条例違反や恐喝などの容疑で送検された。24日付蘋果日報が報じた。

 劉容疑者と一緒に誘拐を実行した弟の劉鴻毅容疑者の供述によると、林氏は劉容疑者から借りた金を返さず、逆に「もっと貸してくれればレストランをもう何軒か開業でき、返済できる」と持ちかけた。劉容疑者は結局、合計約3,000万台湾元(約8,000万円)の金を貸したが、それでも返済されなかったという。このため兄弟など8人で微風広場の店に乗り込んで、林氏を家族ごと誘拐し、台北市内の住宅に連れ込んで脅し、店の譲渡契約書に署名させた。

 その後、妻と娘は解放されたが、林氏は新北市金山区のマンションに監禁された。しかしある夜、監視役が眠っているすきに窓から脱出して警察に届けた。劉容疑者らは「われわれこそが被害者だ」と主張しているという。

 微風広場によると、「上海湯包館」は契約を前倒しで打ち切って数日前に営業を終了したという。HTCは劉容疑者の送検について、「労働契約や業務規定に違反した行為があったのであれば処分を検討する」とコメントした。