25日付蘋果日報などが日本メディアの報道を基に伝えたところによると、ルネサスエレクトロニクスが、ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）にマイクロコントローラ（ＭＣＵ）の生産を委託する。28日に正式発表が行われる通しだ。
ルネサスはこれまで、携帯電話用ベースバンドチップなどロジックＩＣをＴＳＭＣに委託していたが、今回、汎用型で世界シェア27%、自動車用では42%と最大手の地位にあるＭＣＵでも、40ナノメートル製造プロセスによる製品を新たに委託することを決めたとされる。さらに双方は今後、28ナノプロセスでも協力を進めるとみられる。
これについて工商時報は、日本のＩＤＭ（垂直統合型の大手半導体メーカー）による生産の外部委託拡大の流れが既に止められないものとなっていることを示しており、ＴＳＭＣにとっては８インチウエハー工場および12インチ工場の成熟プロセスでの稼働率向上に貢献すると指摘。同時に日月光半導体（ＡＳＥ）、頎邦科技（チップボンド・テクノロジー）と京元電子（ＫＹＥＣ）など後工程のパッケージング・テスティング（封止・検査）業者にも恩恵が及ぶとの見方を示した。
