ニュース 家電 作成日:2012年5月28日_記事番号:T00037348
シャープが提携する台湾の家電メーカー、声宝(サンポ)集団の陳盛泉副董事長は27日、鴻海科技集団(フォックスコン)が中国でシャープのクーラー受託生産を検討していると指摘。その上でサンポ傘下の空調用コンプレッサー最大手、瑞智精密からの調達量が増えるとの見方を示した。鴻海集団とシャープの提携範囲が液晶パネルにとどまらず、液晶テレビ、白物家電まで全方位に拡大するとの観測を裏付けた格好だ。28日付工商時報が報じた。
鴻海集団はシャープに11%出資した後、中国で第6世代低温ポリシリコン(LTPS)パネル工場建設を計画しており、シャープの液晶テレビ、白物家電の受託生産にも意欲があるとみられている。
陳サンポ副董事長は、鴻海集団が計画しているシャープの白物家電受託生産では、中国のクーラー市場がターゲットだと指摘した。シャープのクーラーは中国であまり売れていないが、鴻海集団が生産すれば品質の割に安くでき、市場シェア拡大を図れるためだ。実現すれば、シャープの瑞智精密からのコンプレッサー調達台数が昨年の130万台から3年以内に300万台に増えるとの見通しを示した。
サンポ受託生産、台湾向け専門
陳副董事長は一方、サンポはシャープの小型冷蔵庫と洗濯機を、台湾での販売向けに年間各数千台受託生産しているが、生産規模が小さすぎて輸出するには価格競争力がなく、中国ブランドに対抗できないと説明した。かつては日本向けにシャープのクーラーを年間2万台以上受託生産したり、スペイン向けシャープの業務用電子レンジやイスラエル向け白物家電を少数生産した経験もあるという。
サンポはシャープと折半出資の夏宝が現在、シャープ製品の輸入販売を専門に行っている。シャープの液晶テレビは台湾でよく売れているが、クーラーや冷蔵庫などはいまひとつで、年末にも500リットル以上の大容量冷蔵庫を日本から導入する計画だ。
夏宝の今年の売上高は12億~15億台湾元の見通し。来年は15億~20億元、2014年20億~25億元、15年30億元(約80億円)への成長を目標としている。
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