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時代錯誤の校歌、議員が変更求める


ニュース 社会 作成日:2012年5月29日_記事番号:T00037352

時代錯誤の校歌、議員が変更求める

 「三民主義、復興中華」は時代錯誤?──。民進党籍の台北市議、梁文傑、呉思瑤の両氏は28日、台北市内にある公立高級中学(高校)のうち10校、国民中学(中学校)のうち6校、国民小学(小学校)のうち9校の校歌の内容が政治的で社会の現実とそぐわないとして校歌の変更を提案した。29日付自由時報が伝えた。

 例えば、国立台湾師範大学附属高級中学(師大附中)の校歌は「我們是新中国的中堅、復興中華相期在明天、照耀祖国的錦繡河山(我々は新中国の中堅、明日の中華の復興を願い、祖国の錦繍河山を照らす)」といった歌詞だ。「復興中華」のくだりは、国民党による大陸反攻を指す。

 「重建燦爛的新中華(輝かしい新中華を再建し)」(市立建国高級中学)、「力行三民主義、実践国父遺教(三民主義を貫徹し、国父・孫文の教えを実践し」(市立第一女子高級中学)といった歌詞も同様だ。さらには、市立蘭雅国民中学の校歌には「感念総統蒋公九年教育成功(蒋介石総統が実施した9年義務教育の成功に感謝し)」というくだりまで登場する。

 梁市議は「こんな現実離れした歌詞に、学生はぴんと来ない」と指摘した。

 これに対し郝龍斌台北市長は市議会での質疑で、「校歌は学校の歴史と文化、同窓生の感情が反映したものであり、もし不適当と感じるならば、同窓生や在学生が議論することが可能だ」と述べ、校歌変更の是非はあくまで学校側に委ねられるとの認識を示した。