ニュース 電子 作成日:2012年5月31日_記事番号:T00037430
世界3位のノートパソコン受託メーカー、緯創資通(ウィストロン)が30日、需要の弱まりを理由に、第2四半期の出荷予測を従来の「0~5%成長」から「前期比横ばい、または小幅下落」に引き下げた。ノートPCメーカーによる出荷見通しの下方修正は今年初めて。業界ではヒューレット・パッカード(HP)が8%の人員削減、デルが第1四半期の大幅減益を発表しており、欧州債務問題の再燃によって厳しい事態を迎えている。31日付経済日報などが報じた。
ウィストロンは、下方修正は全体的に需要が弱まっているためで、特定の顧客からの受注縮小が理由ではないと説明した。また、インテルの新CPU(中央演算処理装置)「第3世代Core iシリーズ」(コードネームIvy Bridge)の供給不足も原因に挙げた。このため、5月出荷が予想ほど伸びず、6月は成長が見込めるものの第2四半期全体では前期と同水準かそれ以下になるとの見方を示した。ただ、下半期はマイクロソフト(MS)の新基本ソフト(OS)、「ウィンドウズ8(Windows 8)」の発売などで出荷が盛り返す見通しで、通年目標は変更しないと表明した。
ウィストロンによる第2四半期出荷台数の当初予測は、前期の850万台から0~5%増の850万~890万台だった。今年通年では前年の3,155万台から2割成長(3,786万台相当)を予測している。
ウィストロンはHP、デル、宏碁(エイサー)、聯想集団(レノボ)のブランド大手各社を顧客に抱える。出荷予測の下方修正は顧客が需要見通しに慎重になっていることを意味する。バークレイズ証券は、欧米ブランド向け出荷が第3四半期にずれ込んだためとみている。
在庫管理を厳格化
現段階でノート受託同業各社の第2四半期の出荷見通しは、▽広達電脳(クアンタ・コンピュータ)、前期比5~10%増▽仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、同15%増▽和碩聯合科技(ペガトロン)、同30~35%増▽英業達(インベンテック)、前期と同水準──。このうち、コンパルは5月出荷が大幅に伸び、市場シェア2割を占める。
ある受託メーカーは、5月出荷自体に変動はないが、出荷しても在庫は積み増さないといった慎重姿勢に切り替え、需要低下に備えていると明かした。部品メーカーも在庫水準を厳格に管理しているという。ノートPC受託メーカーからの受注が減っているという声も聞かれる。
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