ニュース 社会 作成日:2012年6月4日_記事番号:T00037459
台湾軍が3月に屏東県で行った演習で、海上の模擬ターゲットを撃墜するはずだった地対空ミサイルが、発射後ほぼ180度旋回して陸地へ向かい、あわや近くの村落を危険にさらす事態が発生していたことが明らかとなった。
軍の説明によると3月8日、屏東県・九鵬基地で行われた演習で、陸軍防空チームと海軍陸戦隊は地対空ミサイルの実弾射撃訓練を実施。陸戦隊が発射した、目標の発する熱を追跡するタイプのミサイルは本来、太平洋上に打ち上げられた高熱の照明弾に命中させるはずだった。
しかし、1発目は無事目標に命中したものの、2発目は発射後、なぜか逆方向に旋回し、陸地へと向かったから基地は大わらわに。結局ミサイルは24秒間飛び続け、基地南西にある港仔村の山腹近くで自爆し、何とかけが人などの被害も出さずに済んだ。
ただ、爆発したミサイルの破片が近隣住宅の屋根に降り注ぎ、港仔村長の自家用車の窓ガラスを割った。住民たちは「突然の爆発音に飛び上がった」と驚きを語っている。
国防部は、事故の原因は赤外線周波数設定の異常により、発射後ミサイルが熱源を捉えられなかったためと説明。発射要員の対応もまずかったと認めた。
大失態にあわてた軍は、直ちにへリコプターで厳徳発・副参謀総長らを港仔村に派遣し、村民に謝罪するとともに自動車修理代として村長に数千台湾元の賠償とフルーツを送った。
一歩間違えば大惨事のとんでもない事故だが、実は地対空ミサイルが迷走する事故は2003年、07年に続き3度目だという。大丈夫か、台湾軍。
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