ニュース 社会 作成日:2012年6月5日_記事番号:T00037488
南部7県市でこのほど、台湾では今も根強い人気を誇るハトレースの夏季予選が始まった。しかし最近、手塩にかけて飼育されたこの競技用バトを狙う誘拐事件が横行している。
ハトの飼い主によると、競技用バトも迷子になることがあるそうで、発見者が通報できるよう1羽ごとに飼い主の連絡先を記した足輪を装着している。
一方、誘拐犯はハトが湖などで水を飲む習性を利用し、ダムに網を仕掛けて捕まえて「ハト質」とし、足輪の連絡先を見て飼い主に電話で身代金を要求するというわけだ。
その身代金は1羽当たり3,000〜5,000台湾元が相場で、中には1万元以上を要求してくる場合もあるという。
なおハトの誘拐は捕まっても罪が軽いため後を絶たず、ほとんどの飼い主が被害に合っているそうだ。このため、台湾全土の飼い主が共同で捕獲網の捜索を行ったこともあったが、数が多すぎて困難で取りやめになった。現在では各自が自主的に網の排除を行っているそうで、1シーズンにかかる費用は合計で50万元を超えるという。
さらに時にはハトが迷って中国大陸へわたり、身代金要求の電話が中国からかかってくることもある。5月に約2万羽が参加し、海上を使って行われた長距離訓練イベントでは、悪天候も手伝って2,000羽以上が行方不明に。そのうちの多くが中国大陸へと渡ったようで、飼い主のもとに海の向こうから「ハト質を返してほしければ」との電話が相次いだ。
しかも最近、中国でもハトレースが人気になっているらしく、以前は数百人民元だった身代金が今や3,000人民元まで高騰しているそうだ。
飼い主としては愛するハトを見殺しにもできず、おとなしく支払うことがほとんどだという。厳罰化以外に対策はなさそうだ。
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