永豊銀行（バンク・シノパック）はこのほど、中国工商銀行と提携し、中台間で人民元建てによるスピード送金サービス「両岸人民元一日通」を開始した。台湾から中国への送金は、香港の清算システムを経由せず、１時間以内に工商銀の口座に入金される。７日付旺報が伝えた。
永豊銀の新サービスは、昨年８月に工商銀と米ドル建ての即日送金で提携したのに続くものだ。工商銀以外の口座であっても、即日送金が可能だ。これまで台湾の銀行業界で主流だった香港経由の送金は少なくとも２日かかり、永豊銀は「業界で最速」と説明している。
永豊金融控股（シノパック・フィナンシャル・ホールディングス）は、新サービスの導入により、人民元送金市場で10％のシェアを確保したい構えだ。
何寿川・同社董事長は「台湾では受託生産の粗利益率が３〜４％にすぎず、為替レートや金利が競争力を向上させる上で鍵となっている」と指摘した。
